とてつもなく暗い作品。他の小津作品のような家族の中にみえる日本の美徳はあまり描かれない。全員目が死んでいて、何かを諦めている。ただ、やはり結末からは日本古来の家族を重んじていることが分かる。
反対に…
物語はとても悲しいのだけれど、うなぎ屋×杉村春子さん、喫茶店×宮口精二さんなどの空間とぴったり調和する登場人物が妙に魅力的で物語を和ませているように感じました( ᵘ ᵕ ᵘㅅ)そんな登場人物たちに反…
>>続きを読むまず印象的なのはジャケットね。いくつもある選択肢からこれを観ようと思ったのはこの美しい写真による。時代を超越するなんとも洗練された美。
過去の映画ではあるが現代の感性を投影しながら見てしまう。すると…
小津の戦後における《父娘関係》というモチーフはそのままだけれど、本作はちょっと複雑で、次女(有馬稲子)の固有の心情・問題が《母娘関係》のかたちを介してぶつけられ、長女(原節子)の覚悟を促す。
…
このレビューはネタバレを含みます
2025/5/2
原節子と笠智衆という親子キャスティングは不動の小津映画なのだが確かに小津っぽくないといえばそんな作品。
原節子は結婚して幼児もいるのに旦那とうまくいかず実家に戻ってきている、
有馬…
きっと私がまだ経験値も世間知も少ない20歳そこらでこの映画を見ていたら母親を悪としてでしか見られなかったと思う。
40歳近い今、この無責任に思える母親を責めきれない自分がいる。
昔は良かったと、あ…
※4Kデジタル修復版にも同様のレビューをしました。
いつの時代も、悩める女性の話
小津安二郎監督の映画は、すっきりと美しくて好きです。
綺麗な写真の中で登場人物が動き物語が進むような感覚。
景色…
松竹株式会社