数あるフィルム・ノワールの中でも傑作の一本。
冒頭の地面に書かれたタイトルバック、そこを移動する足とその足音。音楽は流れない。
この時点でこの映画は少し違うと身構えられる。
全編に渡って音楽が少…
完璧なノワールだった。ラストで涙ぐんでしまった。90分の中で正義を問うサスペンスと人間性を問うヒューマンドラマがムダなく配置されている。
過ちを犯した一匹狼の刑事の葛藤をハラハラしながら見守った。…
ネタバレあります
1950年公開。脚本が巧みで人物造形が豊か、演出にキレがあって物語が心に刺さるフィルムノワールの傑作。主人公は犯罪者であった父への反発から悪人を憎む気持ちが異常に強く暴走しがちな…
このレビューはネタバレを含みます
開巻2秒で脳天を撃ち抜くイカしたタイトルバック。会話のテンポ、殴打音、煙草を介した掛け合いや仕草の切れ味の良さ。
主人公以外は真実を知らず、周囲の勝手な推理がジワジワと主人公を追い込んで行く展開が…
オープニングの演出最高だし、中盤はハラハラさせてくるし終わらせ方も粋で面白かった。ダナアンドリュースのムスッとした顔が役にハマってる。父親を反面教師として、死ぬまで刑事でいることを心に誓っていた男が…
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いつもの軽い殴り癖のはずがまさかの死。
冒頭で彼は抜きん出てると表彰されていた人がほんとに優秀だった。なんだあいつは。
偽装工作がばれそうでばれない。なんなら最後自分でいうまでばれない。
あの海賊み…
サスペンスフルな隠蔽。運搬時の同建物、半地下のおばあさんの目を逃れるつぶさな描写たるや。その後の女への恋慕とその父親への呵責、自身の父親との同化拒否。物語的にも美しくまる再起・救済のラスト。車エレベ…
>>続きを読む暴力警官である主人公が、間違えてゴロつきを殺してしまい、それを別の殺人容疑をかけられたギャングのボスのせいにしようとする話。
序盤は、主人公が頭をフル回転させてアリバイを作りながら死体を捨てるまでを…
めっちゃ面白い、90分尺でなんたる重層性。横暴な捜査の根底には血塗られた運命に対する絶望があり絶対に罪を憎む行き過ぎた正義感がある、その暴走故の過ちと自らの正義が死ぬ直前で刑事として死ぬ覚悟を決める…
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