其々の人間関係の相関図を頭の中で描き始めると、非情で残酷な繋がりによって倫理観は崩壊する。
愛する事には全く罪はない。
もし其処に罪がある愛が有るならば、惨めで哀れで人間としての尊厳を捨てざるを得…
『煉獄エロイカ』(1970)、『エロス+虐殺』(1970)ぶりの吉田喜重。この時から既に女性の肌の柔らかさや艶やかさが描かれていたなんて。物語が単に暗いからか、テーマが禁忌だからか、岡田茉莉子という…
>>続きを読む岡田茉莉子特集で見たのだが、さすが吉田喜重監督。裕次郎の爽やかな石坂洋次郎作品と違い段違いに面白い。この頃の岡田は強烈な美しさ。あんなのが後家で周りにいたら誰でもほっとかないでしょう。浅丘ルリ子は日…
>>続きを読む構図と照明がキマりまくっている。現在からシームレスに過去の回想へつながるとき、岡田茉莉子は髪型や服装でというより身体の動かし方や声の出し方の微妙な違いで歴然と過去に見せている。巧い役者だ。そして大変…
>>続きを読む同僚との結婚を控えた青年が母の秘密に直面する。
日傘が物語を動かす。
30前の息子を持つ美魔女を演じる岡田茉莉子。
吐血する夫(岸田森)の口元を拭き接吻をする場面の美しさが印象に残る。
あま…
石坂洋次郎原作の「 近親相姦 」をテーマに女性を視点にした内容。
デラックス版で監督と岡田茉莉子のインタビューがあり良かった。無かったら少し細かい箇所が理解できなかった。
静雄は父親亡き後、土地の…
「水」とは色と温度を失った血のことだろう。血が濃くなるにつれて冷たくなる。温泉が出てくるにも関わらず温度も湿度も感じない画面にはノワールを感じさせる。特に室内で顔が影で隠れる場面など怖さを堪能。もっ…
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