初期〜中期のハネケを攻めておったがこれは近作。ハネケにしてはショッキングな描写が抑制されてはいるが、逆にこの静かな、しかし対象を確と見据えた手加減しない演出に戦慄。端的に言えば「老老介護とその結末」…
>>続きを読む食事はおろか水分補給にすら儘ならなくなり、口内に含んだ水を幾度も漏らしてしまう妻。めげずに献身的な態度を守っていた夫が、思わず理性に先んじ身体が動いてしまい、妻の頬に平手を打つ。
幼年期の想い出を感…
ハネケ作品ではおなじみの、冷たさすら感じる俯瞰のショット。思わず身構えるが、拍子抜けしてしまうくらい直球に、画面はパリのアパートでの老夫婦の暮らしを淡々と捉えている。
裕福なリタイア後の高齢者。もと…