妻への家路の作品情報・感想・評価

「妻への家路」に投稿された感想・評価

sokwtkhr

sokwtkhrの感想・評価

3.7

このレビューはネタバレを含みます

コン・リーの演技が素晴らしい。
目線は合っているけど、焦点は合っていないような眼が本当に記憶障害なのかと思わせるほどだった。本当に思い出したのか、思い出したふりをしているのかわからない。

ただ、もうひと展開欲しかった。
手紙のやり取りや、ピアノを調律した事で、何か起きるのかと思っていたが、特に展開はなく、娘のバレーも生きてこない。

過去の描写がほとんど無いので、妻の夫への思いもわかりにくく、感情移入出来なかったのかもしれない。

チェン・イーモウは、自分のこれまでの映画と違う結末のものを撮りたかったのだと思うけど、この話の筋では、映画として厳しいと思う。

夫を「新しい夫」として受け入れるなど、もっと次の展開を期待してしまっている自分がいた、、。
ラストカットのなんとも言えない物悲しさが印象的です。

コンリーさんの演技、本当に記憶障害に見えました。
記憶がある一定で止まっているから、夫が帰ってきても夫と気づかず、ずっと夫を待ち続ける。
夫は妻に気づいてもらおうとあれこれ試すが、全然気づいてもらえない。
その姿がおかしくも悲しくて、次はどんな手?と飽きずに見られました。
rpmu90377

rpmu90377の感想・評価

4.0
記憶喪失になった妻が夫とともに「夫」の帰りを何年も待ち続けるという奇妙な設定だが、文化大革命で人生を狂わされた多くの人々の存在を考えるとこんな人生も奇想天外とは言えない。大女優コン・リーがやっぱりうまい。大して起伏のないストーリー展開なのに彼女のきめの細かい演技を見ながら映画の世界に没頭できた。夫のピアノ演奏を聴いて妻が記憶を取り戻すかと思わせておいて、そうはさせない演出が心憎い。
チャン・イーモウ監督作品が文化大革命の犠牲となった夫婦を描く。
主演コン・リーであり、やはりチャン・イーモウ監督に欠かせない女優であるが、この作品では老け役も演じる。

文革時代、父(チェン・ダオミン)は20年に亘って遠方、夫の帰りを待つ母(コン・リー)、そして踊りの学校に通う娘(チャン・ホエウェン)が居た。
バレエ学校で母娘は「父が脱走犯として逃げた。会うことを禁ずる」という指示を受けた。その日の雨降る晩に、父は自宅に帰ってくるが、母はドアを開けない。娘に「明日の朝、駅の所で待っているから、母さんに伝えて欲しい」と言われるが、娘はバレエ発表会の主役を他1名と競っているので、主役が欲しくて当局に密告してしまう。
父は当局に捕まってしまい、また時が過ぎる。
娘は紡績工場で働いているが、母親は心の病で夫の顔を忘れてしまった。
実際に夫が帰って来て、妻に声をかけると「他人は部屋から出て行って!」と追い出される有り様。
果たして妻の記憶は戻るのか?…ということを見つめる作品。

コン・リーが素晴らしい演技を見せる。思い出そうとする時・判らないことがある時などは「視線が泳ぐ」のである。
これは見事だった!

また、どういう状況かは置いておいても、夫婦が並んでいるラストは名場面。

チャン・イーモウ監督の初期作品群の様に「作品によって鮮明な色」が印象付けられる映画ではないが、人間の気持ち・心の在り方を描いた見応えのある作品であった。
こういう人情を深く描いた中国映画はすごく好き!!今は歴史の教科書の1ページでサクッと書かれている文化大革命だけど、一体どれほどの人々がこれに人生を狂わされたのかを知るためにも、こういう映画の果たす役割はすごく大きいと思う!
たまらないですね。妻はショックで夫が帰ってきたことが目の前にいるのにわかりません。優しいおっさんくらいにしか思えないのです。
文化大革命時代を描いた映画を観るのはこれが始めてかも。一説によれば1000万人以上の死者が出たという中国の国内紛争。そこから20年ぶりに解放された夫と、心労で夫の記憶を失った奥さんのやりとりを描いた作品だ。

夫婦は強く愛し合っているのに、奥さんは相手を夫だと気付かない。自分の帰りを待つ奥さんを、その隣で寄り添って支える夫の辛い日々。会話を少なめにして表情でのやりとりを軸にした演出が、その切なさを描き出す。

2人の間を取り持つ娘の存在も印象的だ。彼女がバレエを踊るシーンを含め、奏でられる音楽がとても情緒的で、「泣ける」のひと言では片付けられない、心の深い部分に響く作品に仕上がっている。
shurin

shurinの感想・評価

3.9
文革により20年ものあいだ離れ離れにされた妻と夫。ある日夫は危険を冒して脱走し妻のもとへ帰ってくるが、公安から脅されていた妻はドアの鍵をはずことはできなかった。その時の後悔や純粋な娘への憎しみといった心労が重なり、病気になってしまう。文革が終わり無事に家まで帰ってきた夫を待っていたのは、夫のことを忘れてしまった妻だった…。

文革について知りたいと思いこの映画を観たが、なんだか裏から見てしまったような気がする。何度自分のことを思い出させようと試みるも救われない結果に、こっちがやるせない気持ちになったが、ここまで微妙な心情を描写した映画として美しさを感じた。
センガ

センガの感想・評価

3.0
愛する妻が自分の事だけを憶えていない。愛する夫が自分の側にいるのに気付かない。それが自分のせいなのではないかと悩む娘。
決して誰のせいでもない。
強いて言えば『時代』のせいなのかもしれない。

同じチャン・イーモウ監督でも『初恋のきた道』の様な初々しい純愛物語とは真逆な哀しい純愛物語。
あい

あいの感想・評価

4.2
両親と見に行きました。
隣で号泣してるふたりを横目に
あたしは妻にも夫にも感情移入できず
娘のたんたんに感情移入してた。

だから、
娘と一緒に住んでという手紙のシーンが
心が揺れた。

初めのシーン、
夫が会いに来るところ、
ドアのノックと妻の涙だけなのに
緊迫してて凄かった。


役者さんの演技すごかった。
中国映画がこんなに
繊細でしみじみと
したものとは思ってなかった。
素晴らしかった。
>|