ムーンライティングの作品情報・感想・評価

ムーンライティング1982年製作の映画)

Moonlighting

製作国:

上映時間:97分

4.1

「ムーンライティング」に投稿された感想・評価

めっっっちゃめーーーーーっっっちゃ良い...。
あぁ、スコリモフスキ好きです...。。
監督の手腕に心底痺れた......

不法就労でロンドンへやってきたポーランド人達。
4人中1人しか英語が話せない(←ここ重要)
不法就労しながら、お金がないので近くのスーパーで万引きを繰り返す。

全編に渡って工事作業と万引きシーンばかりなのに、ちっっとも退屈じゃない!!むしろ、あまりにも面白すぎる!
工事作業シーンは、家を破壊しまくりながら男達が色々なことで喧嘩をするので観ていて豪快で快感。
万引きシーンは、ハラハラドキドキの緊迫感。
そのギャップがなんとも面白い!

ユーモアとスリリングを融合させたこの作品の吸引力に私の感情は惹き付けられっぱなし!
で、あのラストショットだなんて、、、、
ああ、、、すごいよスコリモフスキ......
魚醤

魚醤の感想・評価

4.8
ポーランドから出稼ぎに不法滞在労働しにきて、ひどい環境で働き、国は労組左翼団体の弾圧がひどくなり、妻とも連絡取れず、金をごまかし部下をごまかし、盗みと万引き頼りの日々。やがて破滅へむかう。
話だけ聴くとやりきれないんだけど、ジェレミーアイアンズが不器用にもあくせくして雑念やら政変やらで苦心しながら必死に納期まで仕事を終わらせようとする姿が爆笑と憐憫を誘う。
早春のようにドタバタコメディでありながらバックにはサスペンスのような重たいノイズが流れる。
ヘンテコな演出がスコリモフスキらしくもあり、家をリフォームするだけという地味な話なのに、果たして主人公は仕事をやり抜くことができるのか??!ポリにしょっぴかれまいか??!という興味の持続が続き、ハラハラドキドキ、目が釘付け。
スコリモ監督曰く、ポーランドで左翼弾圧が始まったニュースを聞いてすぐ作ったそうです。盗みや万引きのエピソードについては曖昧に答えながらも「時効だよね」みたいなこといってました。
son

sonの感想・評価

5.0
半ばまで笑えたのに、その後どんどん破壊に進むことしかできないもどかしさ。金がないからしょうがなくやっていた盗みが、必要以上の盗みになっていくのも面白かった。(お土産や服など)慣れとはこういうことなのか。まず設定が面白い。
家を破壊してスーパーで万引きする。その繰り返し。破滅的ラスト。
最初から最後まで全く陽の当たらない映画だった。画面の暗さとストーリーのシンプル(単純)さが、さらに作品の雰囲気を重くする。意図的かどうかはわからないけど、ノヴァク(主人公)の置かれている状況の酷さに途中から少し笑えてきた。しかしそれも映画全体の暗さと比べれば些細なもので、最後まで何かが改善されるわけではない。なぜかノヴァクに自分を重ねてしまって、最後まで暗い気持ちで鑑賞した。インパクトがあるわけではないけど、お腹の下の方にズシッとくる映画。
堊

堊の感想・評価

3.9
カンヌで上映された際に『月光を浴びろ』と誤訳されたせいで『moon lighting』なる題がつき仏では『Travail au noir』と呼ばれ、日本で正式な題があるとすれば『ブラック労働』なるであろう本作は題にまつわるその歪な経緯に反して監督であるスコリモフスキ自身は「久しぶりに個人的な映画を作ることができた」などと満足げな様子である。“個人的”とは本作の何を指しているのだろうか。例えばまず思い浮かぶのはショーウインドウに立つ女性の店員が主人公ノヴァクの眼にはすべてアンナのように映る場面だ。とりわけ『早春』で明確化した主人公の異性に対する執着を思い出させる。異性との感情的な食い違いに懊悩する男性像というモチーフはもはやスコリモフスキ作品の代名詞であるかのように頻出する。『アンナと過ごした四日間』や『早春』ではそれが前景化し全編を包皮のように優しく覆う形で作られていたことは誰の目にも明らかだったし、『ザ・シャウト』でのノイズミュージシャンが突然の訪問者に妻を奪われたあとに妻への執着から狭い室内を右往左往していたさまも思い浮かぶ。過去作との関連で言えば思わず笑ってしまうようなリフォーム作業中の高所でのバナシャクの感電はチャップリンではなく彼が何度もモチーフにしているキートンであり『アンナ』を見たあとならば主人公のあっけなく惨めな転倒を、水浸しになった床の上で感電を防ぐために電球を割るノヴァクの姿には『早春』の雪を溶かすためのランプのもとに集う二人とその揺れを思い起こさずにはいられないだろう。ノヴァクが締め出された雪のなか白いを吐きながらガラクタとともに公園のベンチに横たわるとき、私たちは彼がそのベンチを愛おしそうに撫でることを既に知っている。そしてそのシーンの前には神父に向かっての告白がこのように挟み込まれている。
「もう神は信じていない。あいつらを選んだのは彼らが愚かだから。連中をコントロールできると思ったんですが、無理です。わたしは彼らより弱い」
ここまで来ると家のリフォームなど単なる映画作りのメタファーにすぎないことは明らかだ。本作が映画作りを語るどうしようもなく赤裸々な彼自身の映画に見えてたまらないのだ。
DK

DKの感想・評価

4.5
スコリモフスキ、引き出しが多すぎてもう…
飲み物?スープ?を律儀に均等に分けるシーン、共産主義国の人らしさが出てて好きです。
詳しい事は何も知らされずに社長に海外まで飛ばされて違法リフォームさせられるどうしようもない(実はごく一般な?)人間たちの滑稽さと与えられたお金だけでやりくりするために犯す必要悪の代償として膨らんでくる緊張感の共存、そのバランスの変化を見てるだけでも面白い。
作業員たちも最初はその鬱憤を古くなった部屋を破壊する事で紛らわせてたけど精密作業になっていくと行き場を失ったそれがあからさまに態度や行動に現れはじめ、改築自体はなんとかやり遂げたがそっからのラストもクール。
スコリモフスキはやっぱ音でハラハラさせたり煽ってくる。
不法就労者が家のリフォームして、予算がつきそうになると万引きかますってだけの映画なんだけど、クソ面白い。万引きのシーンのスリル。
こどもの遊びの延長のような感覚があるし。

あと、子分たちの動きが面白い。
寝袋履いたままぴょんぴょん飛んでくるの笑える。感電するシーンも、申し訳ないけど笑えるし。
なんだろう、この緊張感あるようでない感じはw ちょー独特だお!

妻の写真が動き出すシーンは、『ラ・ジュテ』のような鮮烈さがあったよー。
ラストカットもすげー。放置されたショッピングカートが流れていくのだが、轟音! リフォームの映画だけあって音が轟音だよね。っていうか、スコリモの映画は音が特徴的だよね。

どーでもいーけど、レゲエ好きとしてはブラック・ウフルのポスターが出てきたのは見逃さなかった。まぁ、どうでもいいですねはい。
マ

マの感想・評価

3.7
万引きとリフォームの繰り返しで、万引きしながらエロい事考えて悶々としてる主人公がやばい。目つきがおかしくなってくのが面白い。
観終わって考えてみると笑えるけど、ポーランドとイギリスが断絶して追い詰められて不安になってくのがなかなか恐ろしくて、帰る場所を失うとこうも人は判断力を失うのかと考えさせられた。
「ムーンライティング」は副業とかバイトって意味らしい。
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