映画よ、さようならの作品情報・感想・評価・動画配信

「映画よ、さようなら」に投稿された感想・評価

A8

A8の感想・評価

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ウルグアイにある近頃倒産の危機に瀕した小さな映画館で25年働く主人公。そんな彼はある常連である女性に思いを寄せていた。
映画館を通じて出会った彼女、しかしその映画館はついにさよならと。カバンに荷物を積めて彼はあるところへと向かい、思わぬ行動にでる。
この映画は白黒のなかで描かれており、作品の無駄な説明がなく、また人物の会話も少ないように感じた。
それによりこの作品は観客に対しての小説のような感覚で想像を促した。
彼のさよならがいい方向に向けばいいなと思った。
滔々と語られる映画論が説教臭くない。

「映画行かない?いま」を出し損ねないように生きたいね、って話でもあったと思ってます。
なつみ

なつみの感想・評価

3.0
んー?私の理解力不足のせいかもしれないが、よくわからない映画だった。映画館に勤めていた頃と映画を捨て新しい一歩を踏み出した主人公。でも「映画」は彼の中にずっと在る。映画好きにはわかるかもしれないけど結局のところ何を伝えたかったのかしら。雰囲気は好きだったけれども。
バニラ

バニラの感想・評価

2.7
採算が取れず閉館を迎えるミニシアター「シネマテーク」に勤めている男ホルヘの物語。
「映画よさよなら」タイトルには泣けそう。
ホルヘの仕事は上映作品の選択から実際の映写、フィルム管理から劇場のメンテとマネージメントから裏方仕事まで全てをひとりでこなす、そんなホルヘの姿に仕事への映画への愛情を感じました。
大柄なホルヘは見た目が怖かったので怒ったりするのかと思ったら、気持ちの優しい男性だ。
思いを寄せる大学教授パオラとは映画が取り持つ恋で。
仕事を終える悲しみを描くと共に希望をも感じさせるラストと受け取れた。
センスは感じたが特別な物語ではなかった。
sasa

sasaの感想・評価

3.6
大部分は画面にほとんど動きがなく、5分間にわたって映画論をぶつシーンもあるので、前半は正直かなり退屈に映る。文化の担い手としての喜びはなく、ただ使命として淡々と苦しげに描かれている印象。
しかしシアターが閉鎖してしまうと一転、まさに憑き物が落ちたように、髪を切り荷物を捨て、好きな女性の職場を訪れてデタラメの講義をしたり階段で踊ったり、そしてついに彼女をデートへ誘う。

劇中『観客を育てるということ』『映画を知るということ』が論ぜられるために、商業化著しい映画業界への批判とも取れるが、この作品そのものはむしろ「映画は人びとの日常にとってどのような存在か?」という、より純粋な問いかけではないかと思う。啓蒙の義務に追い詰められていたホルヘが、"観客"として屈託なく映画を愛せるようになったことへの祝福なのではないだろうか。
ストーリーはまるっきり「あらすじ」に書いてある通りで、なんてことない映画なんだけれど、数年後に「こういう映画観たけど、なんていうタイトルだっけ…もう一度観たいな」と、ふと思い出しそうな予感がする。
hasse

hasseの感想・評価

3.7
演出4
演技2
脚本5
撮影3
照明3
音楽5
音響3
インスピレーション4
好み4

○「時間があったら、映画に行かない?」(ホルヘ)

人生初のウルグアイ映画。ウルグアイの映画産業は極めて零細で、映画誕生以来、製作された長編劇映画は60本程度しかなく、2001年公開『25ワッツ』が殆ど初めて国際的に名の知れた作品である。
本作もいくつかの国際映画祭に出品、受賞しているようだが、変わり種の映画だ。

前半40分は、映画フィルムの保管、上映を行うシネマテークの経営難を、25年間勤めたホルヘの視点で淡々と描く。
本作がフィクションであることを冒頭に謳いつつも、ウルグアイの映画館のリアルな実態がよく分かる。オリヴェイラ監督特集をやったり、オフィスに黒澤明監督『乱』のポスターがあったり。客入りは決してよくなく、映写機や座席は老朽化が進む。日本もしかり、どの国のミニシアターも厳しい実情は同じなのだろう。
エントランスに貼られた2枚のポスター「オリヴェイラ監督特集」と「権利の主張を」という、映画館の明暗の両面が並列化される構図は鮮烈だ。

さて、家賃が払えず、後援財団からの出資も停止されたシネマテークは事実上倒産。ホルヘは失職し、荷物をまとめて首都モンテビデオの街をあてどなく放浪する。
…するのだが、後半20分がヘンテコなのだ。よくある展開だと、大好きだった仕事を失い、映画への情熱を打ち砕かれたホルヘの葛藤や絶望、心身の荒廃を描ききるか、そこから立ち直るかを描くだろう。本作はあっさりしたもので、小一時間程でショックから立ち直る。(だから上映時間が60数分と短い。)ホルヘは大学に侵入すると、代講師になりきり、嘘についての哲学的なスピーチを学生に聞かせる。そしてポケットのナッツをニヤニヤしながら池の鯉に与え、散髪に行く。ホルヘの奇行の描写が、前半の重苦しい雰囲気からの解放感と、場面に合ってるんだかよくわからない音楽も相まってとても面白い。前半が固定ショット多めにたいして、ショットがよく動くのもある。ホルヘの太った体型のせいもあるが、ジャック・タチみたいに見えてくる。
最後は映画館勤務時代の荷物を床屋に置き去りにして、恋するパオラを映画に誘う。なんと軽やかな結末。映画文化の担い手としての立場は失ったが、好きな女性と一緒に映画見にいけるって幸せだね。

ツァイ・ミンリャン監督『楽日』的な物語かと思っていたが、ちょっと趣向が違った。が、これはこれでとても良い。
成笑

成笑の感想・評価

3.0
映画が好きなだけじゃ、好きな映画だけじゃ生きていけない。
けどやっぱり映画が好きだ。

2021/09/30
MarySue

MarySueの感想・評価

3.5
ミニシアターを25年経営している男が経営悪化により閉館を余儀なくさせられる話。

63分と短く、そこまで見応えがない映画でした。

新たな人生の始まりを描いている感じ。でもつまらない。
GenusCyon

GenusCyonの感想・評価

4.0
 「まず、映画を知ることは
記憶することではない

俳優や監督の作品を
年代順に言える事とも違う

博識であることや事々辞書のようなものとも、、、

時には重要な場合もある

偉大な映画監督の軌跡をしることが。

だが必要なのは記憶力でも
過分な情報でもない

まずはそこを区別する

映画とは数字やデータを集めたものではない

データは常に現実を隠そうとするものだ

データは詰まるところ情報を統合し
具体化することに他ならない

1番難しいのは方法を解明することだ

豊かな観客はどう生まれるか
豊かさを育むにはもちろん
まずは映画や創造的な作品を見ることが必要だ

では
1人の観客に映画が響くとはどういうことか

どう表現すればいいのか

"教育された観客"は誤った表現だから、
敏感で繊細な観客だ

各構図との関係性、音楽、一連の映像の動きが一致している。など

この分析は何のため?
このシーケンスが何故観客に衝撃を与えるのか

理解するためか?観客の注目をひいているのはスクリーンの中でだれか、誰が緊張感をもたらすのか。

この全ては初見では知覚できない
これは知識ではない

単に作品の映画的構造を明確に指摘してるだけだ

それは文学や造形作品、作曲でも同じことだろう

何に注意を払うのか?
映画とは筋を語るものではない

人を動かすものだ
問題はその映画的な表現が観客の心をどう動かすかだ。

、、、」

(映画内のセリフ)

ってくらいツラツラと映画好きオタクのセリフを浴びせられる笑笑笑



これを受けて僕が感じることは

分かりにくい言葉だらけだが
どの業界にも必ずはいるであろう
その世界での専門家達やオタクが語る言葉には、その分野を長い時間掛け極めてきた人だからこそ言える一つの"正しさ"がある。ということ

だがその言葉の意味に理解が到達できない一般客や僕らには、共通言語がないだけでその意味を単に理解しようとせず、ただただ跳ね除けてしまう"愚かさ"もあると感じる。

これは映画以外の様々な事においても置き換えられる。

このご時世多方面から感じている。

ある人が、ある分野について専門性を持ち長い年月考えた結果発する言葉には少なからず真実や言霊がある。
様々な経験や知識から、言葉だけでは伝わらない"真実"がそこには潜んでいる。、と考えてみる

そこを読み取り、全てを簡単に批判して跳ね除けず、真実の部分のみでも読み解き信頼してみる寛容性は、簡単に意味を持たず共感を呼ぶ真意理屈のみでねじ曲げられる現代。多用性溢れる社会の中で僕自身も細かく読み解き大切にしていきたい感覚だと改めて気付かされる。

「嘘とは普遍的 皆嘘をつく

嘘をつくべきだ
良識のある嘘は賢明なことだ

人のために嘘をつくこと
嘘をつくなら健全で

人間的な嘘を率直につく
価値のある嘘を堂々とだ

自分勝手で残酷な嘘はダメだ

ダメな嘘にあるのは
ひねくれと恐れ

恥じる嘘をつかないこと
嘘は高貴なもの

この現実から世界を解放する
我々を偉大にする
(確かにそうかも)

善良に美しくする

もういうことはない
誰が規則を作れる?
嘘をつくべきか否かの規則を
それを誠実に遂行できるかは君たち一般の法律家だ

君たちは長期による嘘の巨匠になる

、、、」

とも語られる。

難しいけど、今の時代についてみんなが賢明に、真剣に考えてるからこそ考えの違いに常にぶつかってしまう。

SNSでも歓喜や違いの壁に苦しんでる。
みな違えど真剣なのは変わりない。

この映画の物語世界での、いわゆる「映画はおわってしまった。」コロナ世界とは関係の無い世界で苦しむ人の出来事を(誰も未だ想像してないまま)評価してるから。

どうか厳しい時代を歩む、この時代を生きる僕らの世界は多くの事を共感し寛容し乗り越え花開くように

ラストシーンになるが
どんなに厳しい状況でも自身で選択し、
自身にとって幸福な選択はできると思う
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