余韻が残る映画だった。
麻薬に溺れる母と、スラムで暮らす内気な少年シャロン。
うつむき加減の少年は痩せっぽちでオドオドして自信なさげで、その瞳は怯える様な諦めている様な悲しみで満ちて…
え、これで終わり?
という思いにかなり心が支配された。
少年期、青年期、成年期とテンポよく描かれるが、通して描かれるテーマは愛を知らない黒人、そしてゲイ。
「自分の道は自分で決めろ」と、代理父に言…
月の明るさなどもはや感じ取るべくもない現代都市の住民が、今一度思い出すべきことこそ、誰のもとにも降り注ぐこの光の青さなのだろう。時そのもののような静かな流れの中にはっきりと浮かぶ印象的なせりふが、青…
>>続きを読む◆秘め続ける苦悩、忘れられない悦び
観るまではまったくどんな映画か知らなかった。
「観る者の想像力と誠実さを信じてくる映画」「派手な語りも明快な救いもないけれど、ただそこにある痛みへ目を向ける…
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