サムライと愚か者-オリンパス事件の全貌-の作品情報・感想・評価

サムライと愚か者-オリンパス事件の全貌-2015年製作の映画)

上映日:2018年05月19日

製作国:

上映時間:79分

あらすじ

2011年、雑誌「FACTA」のスクープと英国人元社長マイケル・ウッドフォード氏の不当解雇により、明るみになったオリンパス損失隠蔽事件。日本有数の大企業の一つとして、創業100年近くもの歴史を誇るオリンパスで何が起きたのか? 英国SFO(重大不正捜査局)や米FBI(連邦捜査局)を巻き込み、世界のメディアでも大々的に報道され、日本社会の隠蔽体質だけでなく、ジャーナリズムのあり方までも浮き彫りにした…

2011年、雑誌「FACTA」のスクープと英国人元社長マイケル・ウッドフォード氏の不当解雇により、明るみになったオリンパス損失隠蔽事件。日本有数の大企業の一つとして、創業100年近くもの歴史を誇るオリンパスで何が起きたのか? 英国SFO(重大不正捜査局)や米FBI(連邦捜査局)を巻き込み、世界のメディアでも大々的に報道され、日本社会の隠蔽体質だけでなく、ジャーナリズムのあり方までも浮き彫りにした事件の内幕に迫る長編ドキュメンタリー作品が『サムライと愚か者-オリンパス事件の全貌-』である。

「サムライと愚か者-オリンパス事件の全貌-」に投稿された感想・評価

小一郎

小一郎の感想・評価

3.5
公開初日鑑賞。初日に「忖度まんじゅう」をプレゼントするというようなことが告知されていた記憶があり「バラで1個とかだよな」と思っていたところ、<よりディープな忖度シーンに>対応できるとされる「黒忖度まんじゅう」の箱詰め9個入り税込み734円を、手提げ袋付きでいただくという…。もうね、忖度しないわけには(笑)

ということで、誰もが知っているであろう大企業オリンパスによる損失隠蔽事件を丁寧に説明しつつ、イギリス人社長等のインタビューを交えながら日本企業のガバナンスってやっぱヘンだよね、と指摘するドキュメンタリー。

この事件を知らなかった人、ちょっと知っているけれど良く知りたかった人、映画は好きでも企業の問題に縁遠い人などにとっては、ピタッとハマる作品ではないかと。

大企業の経営者たちって、こんなもんなの? と。保身を第一に考え、波風立てないよう“忖度”することに余念がなく、“忖度”できない人は差別し、排除する。

やっぱり日本企業って技術が凄くて、それで経済がもってるんだな、というようなこともなんとなく感じるかもしれない。

映画って将来にも残り、何かあると観直されるから、こういう作品が製作されること自体素晴らしく、意義と価値が大きいのではないかという気が…。まんじゅうも美味しかったし、ウン。

と、一応の義理を果たしたところで、個人的な感想はというと、映画としてはもうひとつかな。テレビ番組のニュース解説+αくらいな印象で、この事件は何だったのか、人間や社会はどういうもので、どうあるべきなのかという監督の世界観が伝わってこない。

本作の製作を主導したのは映画プロデューサーの奥山和由さんで、<奥山さん自身も、映画会社、松竹の専務を20年前に解任された経験があり、それが映画化の原動力になったという。>彼は本作を評価する一方、<もっと普遍的な問題がある。別の機会に私自身が編集してみたい>とも。
(https://dot.asahi.com/wa/2018051600076.html?page=1)

奥山編集バージョン、私が本作で不満に思った点が解消されていることは確実で、実現したら絶対観なきゃ。奥山バージョンを観るために本作まだな人も必見ですな、と最後にやっぱり忖度してしまうという、ああ日本人。

●物語(50%×3.0):1.50
・親切、丁寧な説明ではあるけれど…。

●演技、演出(30%×3.5):1.05
・イギリス人社長はもちろんだけど、オリンパス元役員氏のインタビューはグッド。

●画、音、音楽(20%×3.0):0.60
・まあ普通。

●お好み加点:+0.3
・忖度で…。
Wonkavator

Wonkavatorの感想・評価

4.0
残念ながらこれが今の日本

企業だけでなく、政治のTOP、教育者のTOP
大概の老害は目糞鼻糞
オリンパスに限ったことではないように思えてしまう。

このレビューはネタバレを含みます

【オリンパス巨額粉飾決算事件】

日本の会社あるある、だと思う。
勤め人だったら、大なり小なり近いような事はきっとある。

そこで働く人達は極限で何故、サムライか愚か者かと両極端になるのだろうか?

「組織を守る」文化、お家騒動への向き合い方は、【赤穂浪士の時代から変わっていない】とは多分その通りだと思う。

お殿様を守れ!
T芝、Z務省、N大、さてお次は?
(関係者の方はすみません。私も殿様は守ります、きっと。)
(^_^;)
eigajikou

eigajikouの感想・評価

4.0
ちょっと前の事件というイメージかもしれないけど、日大アメフト、森友問題などと被ってタイムリーで今必見な内容。
大きな事件が起きた後も隠蔽体質は蔓延していて日本全体が泥船に乗っていると突き付けられどんよりだがこの作品が公開されたのは救い。
Zhivago

Zhivagoの感想・評価

4.0
これを観て思ったこと
・まず自分自身が経営に関与する身として、迷ったら正しい判断と言動をしようと心を新たにした。
・日本の機関投資家(バンカーも含む)こそが巨悪の構造のキーである。本来的に資本主義経済では株主が経済的な正しさを担っているといえるものだが、日本の愚かな機関投資家がそうした本来的なキャピタリズムを疎外している。
・劇場に来ている客は、一見して制作や創作の関係者、あるいは出版っぽい関係者ばかり。大企業の不正会計に関与する当事者になりえる企業のビジネスマンっぽい人が明らかに少数である。当事者になる得る人びとに危機意識や問題意識が欠如しているのではないかという思いを強くした。皆、自分の会社では起こり得ないこと、起こっても無関係なこととたかをくくっているにではないのか。問題の根元はここにある。
TomoHojo

TomoHojoの感想・評価

4.0
【外圧 GAIATSU】

仮想【VIRTUAL】民主主義国家【NIPPON】の民度を問われているような秀逸ドキュメンタリー作品。

今こそ観る価値の作品であることは間違いない。
オリンパスだけではなく、数々の粉飾決済問題は数あれど。。。
現在の国会で大騒動を巻き起こしている、公文書書換え、忖度、 etcと基本同じテーマだし。

ドキュメンタリーとしても、巧く製り込まれていて、当時の事件を非常に分かり易く捉えている。少し凝りすぎている感は否めないが、そこは良しとしましょう。タイムラプスや空撮の部分。自分も以前映像制作に関わっていたが、当時沢山撮影した無数のストックフッテージを思い出してしまった。

日本の悪しき文化はいつまで続くのだろうか???
tori

toriの感想・評価

4.8
事実は小説より奇なり

内部告発
外圧
言ってるコトとやってるコトが違う人
粉飾
謝罪会見
政治家の答弁
慢性疾患
ジャーナリズム

こんなのが好きな人にオススメ

ただし吐き気を催す恐れあり
ビニール袋忘れずに
kyoko

kyokoの感想・評価

3.8
山口義正氏のルポルタージュを映画化したものだが、非常に分かりやすく、当時何が起こっていたのか、なぜ起こってしまったかを具体的に知ることができる。たまに演出がダサくなるのも楽しかった。

かなり面白かったが、スッキリはしない。
にやけた記者会見には怒り心頭。

とっちゃんぼうや風味のウッドフォードの顔が悲しみと憎悪で歪む。
寿司とツナサンドのくだりが切なすぎる。

ウッドフォードの社長復帰を目ざして仲間とともに闘っていた宮田元専務が最後に、この事件の三悪人のひとり・菊川について語るのだが、それがいかにも日本的で白けてしまった。

今国会で取りざたされている忖度構図そのまんまで、もはやこれは日本の文化だな。
これからも機密が詰まった箱を決して開けることなく次から次へと渡されていくだけなのだ。


公開初日には忖度まんじゅうが配られたそうだ。
Zhenji

Zhenjiの感想・評価

4.0
3.11の陰に隠れてこんなことがあったなんて知らんかった。

テンポよく、少しポップな感じで日本の悪い企業文化を凝縮した形で見せる80分。

と思いきや最後の最後であれっと言う気分にさせられた。白黒が急に180度逆転したような感覚。

面白い、非常に面白い。