『メモリア』は、説明不能な「音」を追いかけるうちに、個人の幻聴が土地や歴史、そして宇宙の記憶へと広がっていく映画。
物語を理解するよりも、身体に響く残響を受け止める体験そのもの。
ティルダ・スウィン…
エッセイ:『メモリア』をめぐる妄想の深淵
2022年に公開された『メモリア』は、近年まれにみる超難解な作品だった。
おそらく監督は、近年話題となっている「記憶媒体」の新しい概念から着想を得たのかも…
素晴らしい映画だった。音が非常に重要な作品で、すべてのシーンが印象的。ハリウッド的な安心感のあるオチや盛り上がるストーリー、ハラハラドキドキみたいなものが好きな人には合わないかも。それでも私はこの映…
>>続きを読む五感を震わせる様な映像と音に痺れる。雨音と夜の喧騒に風の音、タルコフスキーのような映像体験は最後にはそうきたかと思わせる結末に脱帽。鬱の前兆知る時、その音は消える。圧倒的な映像で訴えかける物語は想像…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
本編には、というか、どなたにとっても何の関係もありませんが、僕は芸術至上主義者です。でも「芸術」とは何かを説明することはできないんです。ただ指し示すことは出来ます。で、僕が指し示す芸術とは、ヨーロッ…
>>続きを読む何回も見たい。音が触覚的に伝わるような緊張感があるので長回しが多くてもあまりダレない。人物の内側の世界で鳴る音や声のオンオフでカメラに映らない感覚の世界を映画に定着させるのが面白いと思った。
ホラ…
死者を気配でなく存在として描く手つきに惹かれる。生きている者が死んだ者を弔うというより、存在が同格になる。最近そんな映画ばっかり見ている。ジェシカとエルナンが女女もしくは男男なら号泣していたと思う。…
>>続きを読むとにかく音がいい。雨のシーンとバンドもめっちゃ良い。バンドのシーンが終わったあとの巨大なガラス板で四角に囲まれた空間のカットがかっこよくて好き。妄想の深淵=記憶ってこと?エルナンと記憶を共有するシー…
>>続きを読む©Kick the Machine Films, Burning, Anna Sanders Films, Match Factory Productions, ZDF/Arte and Piano, 2021.