成瀬巳喜男監督の遺作。キャッキャウフフな幸せ夫婦生活から一転、夫を亡くした妻の喪失感と再生への祈りを、丁寧に情感豊かに描いて胸が苦しくなる。一方の加山雄三は若大将チックで、デリカシーのかけらもねえ天…
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二人が心を通わせこれからうまく行くかもしれないところでどんどん不穏なことが起こってく。
旅館へ向かう道中の踏切のすごさ!
踏切を越えた後の事故と搬送される男と付き添う妻を見てしまったらもう上手くはい…
加害者と被害者からの転換を成瀬監督はどう演出するのかを凄く見ていたが、
とある雨の日にそれは起きた。浮遊したようなボートでの空間。突然の豪雨。
禁断の関係に警笛をならされているようだった。
加山雄…
サークの「心のともしび」を思わせるプロットで、メロドラマとは思えない程不穏な気配に満ちている。旅館に向かう途中の事故現場、山菜取りをする人のいない森林、海辺など死の香りがするモチーフが満載。特にセリ…
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成瀬巳喜男の遺作。
プロットそのものはいささか通俗的で陳腐なメロドラマだが、成瀬のきめこまやかな演出の素晴らしさと司葉子の圧倒的な名演のおかげで、映画を観る愉しみにあふれた一本になっている。
開…
1551本目。
◯小津、黒澤、溝口、木下と50-60年代の巨匠は多いけれど、僕は成瀬巳喜男作品が一番好きだ。柔の女性映画の名手だと思っている。『浮雲』『放浪記』『乱れる』『秋立ちぬ』『女の座』が特…
『流れる』『乱れる』『乱れ雲』…と、若干ややこしいタイトルが多い巨匠・成瀬成瀬巳喜男監督の遺作。
カラーの成瀬映画を観るのはお初ですが、 これまた良かった。
凡百の監督であれば、陳腐極まりないメ…
他の人が撮ったらただのメロドラマになりそうなのに、一線を保つセンス!遺作まで天才です。
暗さとカラッと感出せる加山雄三ええ男やないのー。と、森光子や草笛光子のオンナ感、嫌すぎて好き。窓の開け閉めが印…