妻に先立たれ、地位も収入も薄くなってきた。この先の事を考えつつも思い出や妄想は爆発する。21歳の女性が炸裂する映画があるなら70代男性心理が暴発する映画があってもいいじゃないか。原作はもっと毒があり…
>>続きを読む長塚京三さん主演、筒井康隆氏原作の映画『敵』。
全編モノクロ映像で、長塚さんは元大学教授・儀助を演じている。
77歳、妻は20年前に他界。親兄弟も子供もおらず、まさしく天涯孤独の身。
立派な日本家屋…
筒井康隆原作は気になります…
元フランス文学の大学教授が自分の死ぬ日『Xデー』を決める。預金残高で逆算?
妻に先立たれ、粛々と暮らしていたけれど、彼の予定が少しずつ狂って…やがて…
幾つになっ…
そんなに遠くもない将来にやって来る、己の行く末について“予告編”を見ている感覚になり、心のざわつきが止まらない。
人間における“終盤の老い”が、実に巧みに見事な映像で描かれるが、それがまた切な過ぎる…
『敵』
大学でフランス近代演劇史の教授をしていたが10年前にリタイアし、20年前には妻にも先立たれた渡辺儀助(長塚京三)は残りの人生に必要な経費を数少ない講演費や預貯金などを計算し古民家で食生活な…
今日は筒井康隆原作、長塚京三主演の『敵』をミニシアターのあまや座で鑑賞してきました。
元フランス文学教授で独居老人の主人公の繰り返しの毎日が繰り返される序盤。食事のシーンが多く、小津安二郎を連想さ…
敵とは何か?国家における「敵」。仕事、家庭における「敵」。あるいはもっと内的な何か、プライドや欲望。そして死。
そうした「敵」という漠然とした恐怖や不安が夢と現実の境界を破壊し、眼前へと立ちはだか…
情感あふれる日本映画を撮りつつ、筒井康隆の「ハチャハチャ」的な狂った世界を描く、そういう観点では成功しているし、面白くも美しい作品だと思った。
しかし独身男が最愛の妻を想いつつ、尚且つ周囲の教え子や…
こういう作品の面白さって、「どう見せているのか」と、「それを踏まえての答えは観るものに委ねる」との、絶妙なバランスによると思う。
この映像化は、その辺りがすこぶる良くできていると、思わず唸らずには…
大学教授を辞じて10年になる渡辺儀助は77歳。
今は都内・山の手の古民家で講演や執筆など僅かな収入を得ながら、慎ましく暮らしていた。
預貯金が後何年持つか、すなわち自分が何年持つかを計算し、後何年い…
ⓒ1998 筒井康隆/新潮社 ⓒ2023 TEKINOMIKATA