素晴らしい作品だと感じるのだが、日々ろくに飲み食い出来ずに飢餓状態にあるはずの思想家達がみな血色良く、肌ツヤ良く、体型も丸っとしてたこと。
ドキュメンタリータッチで描かれているのでなおさらそこが気に…
中国共産党の右派の人々が、強制労働という名のもとに、死へと向かっていく話。
ドキュメンタリーが有名なワンビン監督の実話ベースのフィクション。
冒頭から無慈悲に奪われていく命。
ただ空だけが青い。
…
「無言歌」
冒頭、荒れた大地。中国西部のゴビ砂漠、死んだふり、塹壕、過酷労働、配給飯、地中の寝床…囚われの人。轟々と鳴る風…本作は初見で王兵映画を一気に観るきっかけになった傑作で終盤に慟哭な…
ワン・ビンの初劇映画だが、女が泣き叫ぶ様子を延々と撮るなど、時おり挟まれるドラマティックな要素がかえって良くない作用をしている。
ドキュメンタリー作品の方がこれよりもずっとサスペンスフルでドラマティ…
ゆっくり、しかし明白に国家に殺される。
生きたいとそれだけ思った時に、人間のままでいられるか。
とことん追いつめられた結果、人は狂っていく。
その過程を見せるというよりも、もはやその狂ってしまった人…
(祈り)を軽々と超えた(無)への渇望 ワン・ビン王兵「無言歌」
行き着く先は確実に(死)しか存在しないのに、まだ死ねないでいる晩秋の蟷螂たち。
皆が、あるいは右派と本気で戦う事を潔しとした者でさえ…
ゴビ砂漠に近いところ、右派であると共産党に断定された人々が集められることになった強制収容所が舞台で、おそらく1960年くらいの話し。ソクーロフの『日陽はしづかに発酵し』で描かれたトルクメニスタンの砂…
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