戦争のはらわたの作品情報・感想・評価 - 2ページ目

「戦争のはらわた」に投稿された感想・評価

第二次世界大戦、ドイツ軍の小隊長・シュタイナー曹長(=ジェームズ・コバーン)の視点で、無能な上司との確執やソ連軍との激しい戦闘が描かれるって話☆

ドイツ軍の功労の証、鉄十字勲章がどうしても欲しい無能な上官。「コレ無いと国帰れないんだわ、頼むよ!」ってハッキリ口に出しちゃうくらい本気のご様子。ちょっとカワイイ気もするけど、部下にしたらたまったもんじゃない。

シュタイナーはシュタイナーで、戦争のなかに自分の居場所を見つけちゃってる戦争ジャンキー。
負傷して後方送りになり、軍病院の看護婦とネンゴロになるも、ちょっと回復したらとっとと仲間のいる戦場に戻る始末。肉感のイイ看護婦とヨロシクやってれば良かったのに、しょうがない人です。

そんな水と油な二人が、最終的に銃を取って大挙するソ連軍に向かっていくクライマックスはある種感動的。
上官の相変わらずなヘッピリっぷりを背に、おのが死に場所を見つけたシュタイナーの高笑いが響きます。
まさに圧倒的!!

戦場でのそれぞれの思惑、行動、生き様、死に様が垣間見える一本(* ̄ー ̄)☆
マコ

マコの感想・評価

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野郎同士のワイルドなぶっちゅ~はどういうことだったの?黙らせようとしただけ?(ロシア軍捕虜の美少年とか、シュトランスキーの靴磨かせシーンがあるので疑ってる)戦いのシーンも凄かったけど、病院で戦争の後遺症で主人公が幻覚をみてるシーンが素晴らしかった。映画が作られた当時はベトナム帰還兵の問題があったからこのシーンにつながったんだろうか。主人公とシュトランスキーのラストは確かに笑っちゃうわ。それで勲章は無理だよね。ベルトルト・ブレヒトの詩にハッとさせられた。
yamgt

yamgtの感想・評価

5.0
初ペキンパー。
爆裂音、ときの声、悲鳴、流れる血、これが戦争だ!とイヤでも伝わる臨場感。ソ連の女性兵の存在は有名だそうですが不勉強なので衝撃でした。
戦争映画は轟音と怒鳴り合いに包まれていることが多いけれど、本作では平和な日曜日の朝のような静寂の中をゲリラ部隊のような小隊が作戦行動をとるシーンが描かれる。

スローモーションをクライマックスのシーンではなく、何気ないシーンに使うことでリズムに緩急をつける。シンコペーションのように。
あるいは人の顔に爆発する光を重ねるオーバーラップ。
錯綜した意識を表すのか同じ場所が急に無人になるシーンが何度も挿入される。

看護婦センタ・バーガーが言う。「戦争がないと怖いの?」

乾杯するシーンが何度か映される。健康のため、戦争の終結、昇進のため、誕生日、愛する者たちのためと次々と言葉が口にされる。ジェームズ・コバーン演じるシュタイナーには当てはまらない言葉ばかりだった。帰る家はない。昇進しても意に介さない。ここが俺の世界。戦場がホームになっているかのように。

奇妙なことに、誰も勝利のための乾杯を口にしない。個人的ないがみ合い、秘密にしている同性愛指向、昇進への執着、男たちの性欲。そんな身もふたもない「はらわた」に囲まれて、敗走するための戦争は続く。

途中ちょっと長いなと感じる場面もあったが、ジェームズ・コバーンは、センタ・バーガーのセリフをなぞりながら、予想を裏切るやり方で一線を越えてゆく。
40周年リマスター版にて
最終盤ブルーレイ購入

これはあなたにとっての戦争映画の概念を破壊する作品です。

現代の発達したCGやIMAXフィルムで作った戦争映画でも、この映画の前では霞んでしまう恐ろしい映画!
公開当時はほとんどヒットせず無冠ながらも、映画史に残すべき戦争映画の最高傑作!


第二次大戦時のドイツ軍の視点で描かれた。全編にわたり泥臭い映像、鳴り響く爆破と機関銃の音が耳に残る。

今どきの戦争映画にはや涙頂戴な演出やハッピーエンドで締めようとする意図があるが、本作はやるせなさや悔しさ・怒りの感情をわかせる映画だった。


激化する戦闘で人員不足のために戦争に兵士として送り込まれる女子供たち、中には味方の誤射で死ぬ兵士もいるし最悪…

正義感ある人間があっさり死ぬ無常さも戦争の惨劇を醸し出す。
ジェームス・コバーン演じる主人公のシュタイナー、個人的に今まで見た映画の登場人物でもベストキャラだと思う。

対して貴族育ちの無能な上官(現代の政治家・官僚を彷彿させる)と、弱みを握られ利用される部下のクズっぷりが憎たらしくて良い。

賛否分かれるぶつ切りのラストは個人的に好き。こだまする笑い声が忘れられない…
荒野

荒野の感想・評価

4.0
デジタルリマスター版が上映してたのでこれは逃せまいということで。

この映画は、ラスト10分のためにあるんだと思う。絶え間ないドンパチとかソ連の少年とか女性軍人とか、とにかく色々あったけど、全て最後の"demarcation"のシーン、演出に繋がってくる。ヤベエけど正直最高だった。
「戦争のはらわた」という邦題には色々考えられるけど、シュタイナー曹長、コイツ、コイツこそが良くも悪くも戦争のはらわたなんだなと、僕にはそんな風に受け止められた。

しかしこれまた野暮なこととは承知で(そうでもない?)、なぜにドイツ軍が英語を喋っているんでしょう?まあ何かやんごとなき事情があったんだろうなーとは思い巡らしつつも、さすがに違和感が過ぎて、ずーっと気になってしまっていた。
外は雨

外は雨の感想・評価

4.2
ドイツ軍のスターリングラード侵攻以降の敗走をドイツ側から描かれている。が、その中にあってもドイツとナチス党員という構図になってるとこは、まぁ、やはりそこから描くには構図が必要なんですね。

負傷により戦線を離脱するも、結局自ら戦火に舞い戻ってくる。戦争に嫌気がさしているのに。そこにしか居場所も死に場所もないかのようだ。

カート・コバーンの「デマケイション!」ノーマンズランドの境界の移動は味方であり敵によって打ち破られる。

最後にはその境界の地獄へもろとも引きずり込んでやる。高い笑い声。狂気です。
yosko

yoskoの感想・評価

3.9
何これ、シュタイナー超かっこいい。ただグロいだけ、ただ人間性が崩壊するだけ、ただ爆発するだけの戦争映画じゃないことを見せてくれた良作。一本筋の通った最強のリーダーは彼です。
秋月

秋月の感想・評価

4.8
これは傑作

昔から戦争映画はあまり得意ではないのです。なぜかというと、歴史を知っていないと楽しめないイメージが強いので、どうも敬遠しがちでした。

しかしこの『戦争のはらわた』は、観ているとどうも営業をやっていた頃の私を思い出す。

会社の為に仕事をしてそこそこ良い成績をとっていたのに、仲間内で潰し合い、後輩には裏切られ、上司から嫌われる、最悪な社内環境を思い出した…


この映画は独ソ戦のドイツ兵が主人公で敵であるソ連が攻めてきているにも関わらず、私の元上司のようなドイツ兵のお偉いさんが主人公を…
というストーリー

しかも実話が元になっているようです。


爆発が凄まじい!!



映画評論家の町山さんがオールタイムベストのTop3に入る作品と言っていたので鑑賞しました。
サム・ペキンパー気合の入った重量級戦争もの。途中平板になるところあるのだが、それを覆すアクションシーンの凄さ。ペキンパーのスローモーションは何度観ても芸術だな。不条理というワードさえ陳腐になるぶつけ方にまだ整理つかないが、記憶に残る作品である事は間違いない。