勧めていただいたので観た。時次郎が一宿一飯の義なんてくだらねえと仁義や武士道に対して冷めた態度を取りながら、それしかできることがないから嫌々渡世人をやっているのが素敵。モラルスティックだった。高度な…
>>続きを読む【再鑑賞】
一宿一飯の恩義のため、何の恨みもない男を斬った時次郎。
残された妻子と共に旅を続けるが、同情から慕情に変わり…。
十両の薬代を求めて、再び人を斬らざるを得ない宿命。
やくざに憧れる百姓と…
ローアングルの奥行きのあるフレームの中で躍動する錦之助と超クロースアップで捉えられた彼の表情が巧みにモンタージュして、その色気を立ち上がらせ、死の床に伏せる池上とのクロスカットはあまりにも過酷な情感…
>>続きを読む【剣難女難鬼より怖い加藤泰】
本作は私が10代の頃に初めて観た加藤泰作品である。アクの強い映像と燃える情念の描写が極めて印象深い股旅映画の秀作。
主演・中村錦之助が『瞼の母』や『関の彌太ッペ』以…
寝る前に見るもんじゃないな。死ぬほど面白かった。ローアングルからのカットはどれもこれも大興奮。加藤泰、絶対私好みだ。「ヤクザは虫ケラ」という台詞に「百姓は虫ケラ以下だ」と重ねる容赦のなさも泣ける。こ…
>>続きを読む序盤存在感を放つ渥美清のキャラクターが良いばっかりにその後の展開の無常感をより際立たせる
市川崑の『股旅』もそうやけど股旅物と哀愁や無常感がバチバチにハマるな〜
この感じは大昔から演歌なんかでも…
このレビューはネタバレを含みます
時次郎の行動原理が終始虚無的というのか、受動的な感じがする。最後の最後に能動的に愛する女性を助けるための行動を取った瞬間に女性が死亡する悲劇。寅さん前史かのような渥美清のパートがなぜ必要だったのかが…
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