スリ、バルタザールに比べれば、良さは分かった。
脱獄が成功したその瞬間だけ少し感情が浮き上がるけれど、それ以外の時間はずっと緊張感だけが張り巡らされている。とは言っても、その緊張感は過剰に演出された…
『スリ』と並んでブレッソンの神髄が見られるのが本作。ただただ脱獄の過程を淡々と描いていくだけなのだが、それがここまでブレッソン的ミニマリズムと相性が良いとは。副題で結果がネタバレしているのにも関わら…
>>続きを読むこれは面白かった。脱獄モノの傑作。
エンタメ性など、余分なものを一切排して、脱獄行為のみに焦点を当てたところが素晴らしい。
ほぼほぼ主人公のクローズアップとモノローグで綴られ、醸し出される緊迫感が凄…
手や身体の一部に対するアップの多用自体はむしろ常套手段かもしれない。しかしここには感情表現ともいうべき手の動作の使われ方(ある意思・状態の表現として固く握り締める)がまったくないというのが、まさしく…
>>続きを読む主人公の顔好き、アングストの主演の人ぽい、神経質で怖くてでも繊細な感じが絶妙。
脱獄する人は脱獄したあとの自由よりも脱獄するときのスリルが目的でやってんだろうなと思う。どうせ死刑になるしせっかくだか…
このレビューはネタバレを含みます
2020/10/20 DVD
手に汗握る緊張感。
脱獄計画を着々と実行していく死刑囚の手順を、1ミリの無駄もなく描く。『スリ』の前作にあたるが、ここまでの完成度とは。
基本どの作品を観ても今まで外…