コルチャック先生の作品情報・感想・評価

「コルチャック先生」に投稿された感想・評価

orangeloop

orangeloopの感想・評価

5.0
1939年 ワルシャワ、ドイツのポーランド侵攻
ユダヤ人迫害の過激化。ホロコーストの
大規模な民族虐殺。

コルチャックは孤児院に200人の子供たちを引き取っていた。
これから起こる避けられない事態に
穏やかに死をありのままに受け入れていくことを
子供たちに教える。

1942年ワルシャワゲットーの孤児院の子どもたちはトレブリンカ強制収容所に移された。
コルチャックと子供たちは駅までの道のりを、手をつなぎ歌を歌いながら進む。
ユダヤ人が次々と電車に乗せられる。


コルチャックと子供たちを乗せた電車だけがゆっくりと切り離され、
ドム・シェロトの旗を掲げて皆が電車を力強く降りてくる。
このシーンだけがいつまでも心に残る…
そしてコルチャックのやさしさと気高さが。


「死についての子どもの権利」
「今日という日についての子どもの権利」
「あるがままである権利」
この三つを子どもの権利とした。
ボロボロな塀の近くでシャボン玉を吹く少年。大人は判ってくれないを思い出すようなラストシーン。子どもを生き生き描いた映画はやはりすごい。ワンスアポンアタイムインポーランド。
良き先生といえばこの人。ワイダの力強い映像が時に物悲しく、時に勇気に満ちている。
愛だ。

子供たちへの愛が伝わってくる。

大いなる困難に立ち向かう姿が胸を打つ。アンジェイ・ワイダ監督が、ポーランドの実在した教育者コルチャック先生を描く。


ナチスドイツの侵攻が、どんどん苛烈になっていく。

「先生は生き延びなければならない」周りの大人たちの意見を一蹴し「子供たちと運命を共にする」そう言うと、コルチャック先生は笑った。

子供「先生、自殺しようと思ったことは?」

コルチャック先生「何度もあるさ」

コルチャック先生が、所々でロビン・ウィリアムズに見えて仕方がない。子供たちと真正面から向き合って、心で接するその姿がなんだか嬉しい。じんわりと熱いものが幾度となく胸に込み上げてきた。

ユダヤ人の孤児院。ここでは先生ですら裁かれる。

子どもにだって訴える権利があり、揉め事は自分たちの法廷で解決する。

法廷侮辱罪もある(笑)。

議会まである。

自分より幼い子に借金を返済する子。

想いを寄せる男の子にツラくあたられても、その男の子は(別の女の子に)恋してるからと訴えない女の子。

なんという子供たちだろうか。この子たちが大人になって築いた社会を見てみたかった。

誇りを捨て、子供たちのために生き延びる。困難に立ち向かうコルチャック先生。絶望の淵にいる皆を奮い起こし、たとえ明日が見えなくても、その歩みを止めようとしない。やがて絶望の臭いが充満するゲットーに、運命の日が訪れる。

信頼する先生に連れられて遠足に出かける子供たちの中には、年端のいかない子までいる。怖い思いをさせまいとする先生たち。胸を張り、ダビデの星を掲げ、手を繋いで歩くその姿は、今思い返しても胸がつまる。その行進は涙でよく見えなかった。

そして、ああ、なんというラストシーン

思いもよらなかった

こんなシーンがあるのだろうか

その美しさに涙が止まらなかった
MaTo

MaToの感想・評価

3.0
皆死に追いやられたがコルチャック先生の努力・記憶が伝わる事に意義がある
TS

TSの感想・評価

3.4
短文感想 74点
実在した人道者、コルチャック先生の半生を描いた作品。ユダヤ系ポーランド人であり、小児科医であり教育者でもありました。ユダヤ人の子どもたちにさまざまなことを教えて慕われていましたが、残念ながら時代が悪すぎました。ホロコーストの対象となり、最期は子どもたちと収容所に向かうというところで終わります。終わり方は賛否両論なのでしょうが、あのぼかして消えていくシーンは幻想的であり、映画史に残るものであると思います。モノクロですが1990年の作品。『シンドラーのリスト』は恐らくこれを参考にしているのでしょう。
1990年制作ですがモノクロ作品。
実話に基づいたお話。
コルチャック(本名ヘンルィク・ゴールドシュミット)は、ポーランドの医師、教育者、作家でもありラジオのパーソナリティも努めてました。
「子供の権利」を尊重し、ポーランドでユダヤ人孤児院を運営していましたが、第二次世界大戦ナチスドイツのユダヤ人迫害に遭い、ゲットー(ユダヤ人特別区)へ移住。やがて子供たち200人と収容所へ送られてしまう…。

食糧も尽きてきて生活環境も悪化、周囲では大勢の子供たちが餓死し、ドイツ兵による非人道的行為が日常。
どんな状況下であろうが子供たちを守るコルチャックの姿。
胸が締めつけられ切なくなります。
映画でのラストは賛否あるようですが、自分はこれでいいのではと想う。

エヴァとユゼフ、そしてナトゥカの恋愛模様がまた胸を打たれる。

Wojciech Kilarの音楽よかった。
あ

あの感想・評価

4.5
いやあ素晴らしかった、なんて美しいラスト、現実とのギャップに泣く、シンドラーのリストのシンドラーやライフイズビューティフルのパパ、そしてコルチャック、愛や尊厳の為に必死に闘った人々の思いが、犠牲になった多くの人々の思いが、もう二度と悲惨な歴史を繰り返さぬようどうか未来へ届きますようにと願わずにはいられない。
あのラスト、現実とは似ても似つかないものなのは理解しているが、逆に物凄くグッときた。子供達の未来は明るくなくちゃいけない。
こう

こうの感想・評価

3.7
子どもの権利を考える。
ユダヤ人の孤児を救うために奮闘した、孤児院長のコルチャックの生涯を描いた作品。

淡々とホロコーストの影が映し出され、ラストは哀しくも美しい。
こういう存在があったから子どもの権利条約として結実されてその精神が伝えられていくのだからその意義は大きい。
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