当時既に高齢だったこともありブレッソンが最後に撮った映画となったが、なるほどキャリアを締めくくるに相応しい集大成的作品となっていた
この作品は最後にして一番救いのない話になっているが、それをお馴染…
「たぶん悪魔が」、「ラルジャン」
晩年のころのブレッソンの作品に特にみられるような
鬱で抑制的な人間がそれでもなお、事物や社会とのコミュニケーションを保てている、それでもなお恋愛関係を持続できている…
社会構造の不条理を描いた重厚な物語を、語らなくても伝わる部分を徹底的に排することで85分という短い尺に収めている凄さたるや。
全てのカットに意図が込められており、色使いや映し方も独特。興味深いシーン…
手と金と扉手と金と扉が散々映っていた。
数日前院生室で皆で手遊びをしていて、手笛を吹き、綾取りして蛙や蛇やうさぎを作って狐の窓から周りをのぞいた。手ってなんて精巧なんだろう楽しいなとか思っていたのだ…
2回目
資本主義の行く末
上から下へと流れる金
ブレッソンの作品を見直しているが遺作にしてもっとも分かりやすくメッセージ性が強いように思える。
RIP.
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説明と情念を排したような即物的なショットを淡々と繋いでいくことで映画全体がシステマチックな印象を強めている。
贋札という貨幣経済に仕組まれた「悪意」はシステムによって淡々と自身を転嫁していく。登場人…
久々に観返したらめちゃくちゃ面白かった!
キューブリックより無感情な演出。テンポが良くて、無機質といっても、見せ方が上手いから説明セリフがなくても映像だけで展開が分かる。
ただ、「小さな悪事が連…