「どん底」
本作はゴーリキーの同名戯曲を翻案し、江戸時代に置き換え様々な相対的貧困を味わう人々を今で言う集合住宅と言う空間で描いた人間ドラマで今改めて鑑賞したらそこに出演している俳優は皆亡くなってる…
その演劇的演出との関連性から後期黒澤の諸作品へと繋がる、彼のフィルモグラフィを辿る上での重要作。これが愚作だなんてことはない。少なくとも創意はある。
扉を通して室内と屋外を徹底的に分けている。室内…
このレビューはネタバレを含みます
たぶん話は深いんだろうけど、「面白くない」「台詞が聞き取りづらい」という要因でいまいち話に入り込めなかった
人間何しに生まれてきたかなんてわからんのだから、どんな奴にも良くしてやれ
みたいな台詞は…
黒澤作品の中では影が薄いが、個人的には好きな作品。
左卜全さんの嘉平が名言を重ねるので、三船さんより主役っぽく見える。
見所は江戸時代のスラム街なセットとドロドロの色恋劇、それに伴うおかよとおせん…
「夜でも昼でも牢屋は暗い、いつでも鬼めがああ、窓から覗く」というロシア民謡の「どん底」が挿入されるかなと少し期待していたが、それはなかった。でも、この映画のどん底ぶりも凄まじく、全身で見入ってしま…
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