宮川一夫の見事すぎるカメラワークに加え、"銀残し"という彩度の低い現像手法による独特な色調の映像美と、市川崑による確かで巧みな演出が結実した超一級品。
ラスト(終わり方、完マークの入るタイミング)の…
不良化したあげくに結核に倒れる弟(碧郎)と、
勝ち気な性格ながら縁談は全て断り弟に愛情を注ぐ姉(げん)、
2人の深い絆を描いた作品。
作家で家族の問題の本質から逃げる父親、
片足・片手がリュウマチ…
1960年、市川崑監督作品。
姉(岸恵子)は女学生、弟(川口浩)は高校生、父親(森雅之)は作家、後妻の母親(田中絹代)はリウマチがひどくて寝込みがちだ。
弟は父親に甘やかされ、おまけに要領が悪いので…
幸田文の原作を水木洋子が脚色、市川崑が監督した名作。宮川一夫の銀残しの技術は、後の市川作品に活かされている。岸恵子と川口浩の姉弟も良いが、。両親が田中絹代と森雅之というのも凄い家庭だ。
蠍座にて、フ…
今年IMAX®️公開もされる、
デヴィッド・フィンチャー『セブン』に先駆け、彩度の低いコントラストの引き締まった何とも言えぬ雰囲気を醸す“銀残し”の映像技法が使われた初の作品。撮影は、黒澤明や多くの…
学生の頃、大映多摩川撮影所試写室で宮川一夫が銀残しの現像手法を用いて名高い本作を初めて観て、その映像美に感銘を受けた。今回は、久々に良い状態で鑑賞出来て満足だったが、碧郎川口浩が肺病になった後半の重…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
前に見た、山田洋次監督の、『おとうと』って、同名作品が、この作品の、オマージュってことで、鑑賞。オマージュと言うだけに、共通のシーンが、多数あるが、作品としては、全く別物。まず、山田洋次監督の、『お…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
げんが襷をかける動作が、げんの境遇をもっともよく表す仕掛けとして極めてよく機能している。
げんが襷をかけるのは三度に分けられる。一度目は22分頃、二度目は38分頃、三度目は1時間27分頃だ。一度目で…
岸惠子演じる姉と川口浩演じる弟の姉弟愛がよく表現されていて良かった。2人のぶつかり合いや掛け合いが多かったからそう感じたのかもしれない。
この映画独特の淡い色彩もストーリーとマッチしていて面白かっ…
市川崑×岸惠子の全部のシーンがポスターになりそうなうつくしさ。
碧郎さんのガキっぽさ(よく言えば無邪気さ)ときっぷのいいげんの掛け合いは、継母の作り出す陰鬱さ雰囲気を和らげる。
家の中のシーンが…