悲しいですね。悲哀が作品全体に広がっている。
愛する人が違っただけでここまで悲しいのか。三人ともが絶妙にすれ違い、手に入れることができたはずの幸せも逃してしまっている。静さすがに優しすぎるよ…。
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このレビューはネタバレを含みます
・事前にこの映画に関する解説をちょこっと読んでいたので話より技術面に目がいった
冒頭姉妹で訪れるシーンから既に主役であるはずのお静さんの顔を意図的に見えないようにし、慎之助が既にお遊さんしか見えて…
確かに計算され尽くされた長回しカットは美しいのだけれど…脚本が乗れなかった…
前半は美しく楽しいシーンが続くんだけど後半はそもそも何故しずがあそこまで滅私奉公で姉に尽くすのか腑に落ちないし男も殻に…
煤けた障子の向こうに見える庭の立ち木が若葉をつけている。床の間で産褥に苦しむお静は、東京に越してからげっそりと痩せこけた夫に、かつてあの京都の格式高きの旅館で取り持たれた見合いで目にした若葉のことを…
>>続きを読む「仕事と人生に効く教養としての映画」(伊藤弘了著、PHP研究所)に、教材として取り上げられていたので、観た。原作は、谷崎潤一郎。お遊・お静の姉妹にも、慎之助にも、まったく理解も共感もできず。何なんだ…
>>続きを読むお遊さま(田中絹代)が、非常に綺麗に撮られている溝口監督作品。
お遊の妹(乙羽信子)が見合いに来るシーンでは、待ちかねた男が「見合い相手は、あの人?」とお遊を指し、「いや、妹の方だよ」というセリフ…