このレビューはネタバレを含みます
ユダヤ人の声楽家ネリーとドイツ人のピアノ奏者ジョニー。戦争さえ無ければそれなりに幸せな夫婦だったのかも知れない。強制収容所で顔に激しく損傷を負った妻は再建手術をするが、戦後再会した夫は気付かない。そ…
>>続きを読むこの映画は愛の物語ではない。
見ること/見ないこと、信じること/信じたかったこと……
『Speak Low』が響いたとき、ようやく彼女は自分を取り戻す。
ラストの静かな逆転が、とても痛ましくて、美し…
この終幕の仕方がドイツ映画らしいのかもしれない。ハリウッド映画だったらもう少し雄弁に語ってから終わるだろう。奥さんの歌声を聴いて彼女本人だと気づくのではなく、腕に囚人番号があるのを見て「彼女」だと気…
>>続きを読む大戦末期のドイツを描く映画だが、ユダヤ人のヒロインを含む登場人物が、それぞれに「自分のことしか考えていない」ところはノワールティック。
またヒロインを保護する友人キャラクターには、レズビアンの雰囲気…
主人公ネリーはナチス強制収容所から奇跡的に帰還。顔の修復手術を経て、夫を見つけだすが、夫は妻と気づかないどころか、遺産の相続のため妻のふりをしてくれと頼む。
自分と気づかない夫に対してつのる疑問と…
Ⓒ SCHRAMM FILM / BR / WDR / ARTE 2014