菊とギロチンの作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

「菊とギロチン」に投稿された感想・評価

クラウドしました。
寛一郎の可能性。
渋川清彦の興行主と口上。いい男がたくさん出てるむさ苦しさがよかった。女相撲の話なのに。
人間が踊り狂うのを見るのが好きだが、そんな場面に出くわすことなど、そうない。クラブでトランス状態に入った奴を屋内で見たことがないし(ヤバイ奴はだいたい外で音漏れを聴きながらイかれてる)、俺が見たのは野外レイヴパーティーだし。周りの景色がほとんど変わらずに朝日を迎えた経験があるし。やっぱり外に限る。これを映画で表現しているのが『菊とギロチン』だ。すべては野外にある。中に居てちゃあ本物の感覚を味わえない。


ただ、中にいるのにトランスできる要素が1つある。それは汗だ。汗のにおい、汗ばんだ肌の触れ合い。人を刺激するのは体液である。これを映画で表現しているのが『菊とギロチン』だ。相撲は見るのもやるのも気持ちが良い。

というより、音に反応して身体が動いていないか?そりゃそうだ。民族音楽はトランスするためにあるし、それはひとりでもみんなでも構わない。これを映画で表現しているのが『菊とギロチン』だ。いつだって肝心な時に男はふたり女はひとり。まずは行動ありき。おとに合わせりゃ都合良いじゃないか。
koxx

koxxの感想・評価

4.4
世の中の不条理に直面した時にただ黙って受け入れていてはだめなんだ、、、対峙する精神を常に持っていないといけないんだ、、、という気持ちにさせられる。

画面いっぱいエネルギーに満ち溢れた作品で、絶望と再生の繰り返しがひたすら続く。

2度目のタイトルテロップの出し方が天才的。

出資した方たちもここまでの作品に仕上げてくれたら嬉しいだろうなぁ...。
東京国際映画祭にて。

昭和の時代まで続いた、知らない事だらけの女相撲の世界。

189分の長尺ですが、不思議と長さは感じません。

そして、女力士の一人にどうも見覚えが。

必死に思い出したら、たまに行く映画館の従業員さんと気付きました。
韓英恵さん目的で鑑賞。
やはり凛とした良い演技をする。
セットや小道具に気合が入っていて見応えがあった。
親方のキャラクターと衣装が粋。
「棒演技」とよく揶揄される東出昌大だけど、激情的な大正から昭和前半の男性像にかなりハマる人だと感じた。
和装から洋装へと移りゆくモダンな衣装が様になって映える。
この人が竹久夢二を演じたら実生活の背景とも併せて色々とハマり役になりそう。

鑑賞中、中島みゆきさんの「ファイト!」が何度も思い出された。
関東大震災が1923年、ファイト!のリリースが1983年。
花菊目線で見れば、60年経っても女性の扱いは改善されたとは言い難い。
更にこの後、時代は本格的に戦争に突入していくことを知っている身としては、堕ちていく怒涛のラストはやるせなさが募る。

口先ばかりで地に足がついていないうえに先走ってるだけの犯罪者(男達)と、男尊女卑の時代の風潮に抗おうと藁にもすがるように女相撲に身をやつす女達との対比が面白い。

ただ、3時間は長い。
長く感じる最大の要因は聞き取りづらいセリフが随所にあること。
字幕付けてほしい。
あまりにも聞き取れない箇所が多過ぎて巻き戻して確認しようとも思えない。
よって、"ノリ"でしか内容を把握出来ない。
大正時代のこのような人物についての知識を備えていなかったので尚更だった。

もっと色々わかりやすければ「この世界の片隅に」と連続して観られそうなんだけどなぁ…。
順

順の感想・評価

3.8
大正時代、関東大震災直後の女相撲とアナーキストを描く大変な力作。不条理な権力への反発。
やや粗さを感じながらも3時間の長尺をあっという間に感じるほどの濃密さと熱量。太鼓が躍る劇伴。韓英恵の名演。まさに群像劇。
ryoseco

ryosecoの感想・評価

4.5
こんなに胸打たれる邦画は久々だな〜。これこそ賛否分かれる作品なんだろうね。見る人の思想も少なからず評価に現れてくる。
自由を求める男女の青春を、大正というベストチョイスな時代と普遍的な社会性のテーマで見事に描き切っていた👏👏
女力士とアナキズム青年を繋げたことも面白いし、互いが互いを高め合う関係性の青春してるのも魅力的だし、綺麗事で終わらせない部分も余韻を残して良いし、脚本すっごい。爆発しょっぼい。
『菊とギロチン』のタイトルロゴにも痺れた。

官憲が最後までポロリ取り締まり隊だったのには、笑った🤣
関東大震災後の閉塞感漂う時代に自由を求める心で共鳴しあった女相撲と無政府主義者の噴き上がり爆発する生命力のエネルギーに力強さを感じつつどうしようもなくがんじがらめで窮屈な境遇が哀しい。瀬々監督の描く鬱屈した魂の叫びが胸を打つ!
pokotan

pokotanの感想・評価

3.2
女相撲一座と実際に存在したアナキスト集団ギロチン社の話。

面白かったかと聞かれれば、そうでもないんだけど、これを映画として作り上げた心意気とエネルギーがすごい。
エンタメ色の強い作品とこうゆうメッセージ性の強い文化的な作品を定期的に作り続ける瀬々監督はさすが。

何かを変えたいけど、そう簡単に変わるものじゃない。でも、きっと誰かのためであったり、誰かと出会うことで自分が想定していなかった行動を起こして、変化することもある。

主軸の女相撲のメンバーが韓英恵さんと山田真歩さん以外有名じゃない俳優を起用してるのが、功を奏しててそれぞれ良い味を出してる。

東出くんもいつもの棒読み演技じゃなくて、合ってて良かった。コンフィデンスマンJPといい、役にハマるときはハマるんよな。

寛一郎くんも、あの年でしか出せない愁いを帯びた表情で、かなり良かった。

ただ、前半は難しい言葉だからか、セリフが何言ってるのか聞き取れない部分が何カ所かあった。
akane

akaneの感想・評価

3.3
女はこうあるべき、男はこうあるべき、という決まり切った価値観の、逆のところで奮闘する人たち。

家庭で旦那子供の面倒見るだけが女じゃない。
黙々と働き細々と家族を養っていくだけが男じゃない。

日本は、経済だけじゃなく、人の価値観も随分成長し、生きやすくなったんだなぁとありがたく思う。

2019年85本目
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