知らないことをまた一つ知ることが出来た。これが映画の醍醐味だと思う。
主人公のエレ・マリャが故郷から旅立ち、初めてスウェーデンの街を歩くシーンが印象的。それまで、俯向きがちだったはずが解放感からか…
かなり高い点数をつけてしまったけど、実際に観ている間はとても重苦しくて心が痛かった。
この映画で描かれる「サーミ人」とは北欧のスウェーデン・ノルウェー・フィンランド・ロシアに跨る「ラップランド」…
私には、始めから自由が与えられている。彼女が欲しいものを、産まれた時から持っている私に、彼女の本当の勇気と信念が分かるでしょうか。
でも、私にもまだ手に入れられる自由がある。
だから少しだけ、分…
スウェーデンの少数民族が受けた差別について。「知能が劣っていることが科学的に証明されている。山から離したら生きていけない」などど言われ、差別されるサーミ人。か、科学ってなんだよ!
そんな偏見の中で…
自分が誰であるのか、それを選びこの世に生を受けることは誰にもできない。自分の血を捨てることは、自分を捨てることであり、嫌悪と哀愁、羞恥が交錯する。
自分は一体何者か?
人はなぜ、傷付け合うのか?
歴…
痛いくらいグサグサと、突き刺さるものが、この映画にはあった。
自らの生きる場所を求めて、苦難を乗り越えた日々。苦難を乗り越えるには、必ず、痛みを伴う。
自らのルーツを否定し、捨て、スウェーデン人に同…
差別の目で主人公たちを見る農家の家族の視線が生々しい。
「自分よりも年配の大人がそんな目をするなんて」
同じ人として、とても恥ずかしくなった。
それぞれの正論が衝突する作品と、それぞれの偏見が衝突…
2017/09/27
新宿武蔵野館にて鑑賞
スウェーデンの雄大な景色を見られると思っていたけど、そこには青く冷たい大地が広がってた。
民族差別に嫌気がさし、飛び出したその景色は美しかったが一瞬…
(C)Sophia Olsson