女の一生の作品情報・感想・評価 - 7ページ目

「女の一生」に投稿された感想・評価

いち麦

いち麦の感想・評価

4.0
ほぼ50年ぶりの再映画化。家族から次々と裏切られていく過酷な運命。狭いスタンダードの画角。急展開の見せ方や、回想の独特な重ね方、駄目ジュリアンの顔を写す角度の容赦ない使い分け、など映像に拘りが窺われ興味深かった。
ausnichts

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3.0
人生の現実は不幸の連続である、しかしながら思い出は幸福に満ちており、(老いて)振り返ってみれば、さほど捨てたものではない(ホントか(笑))、そうした不幸な現実と幸せな思い出をモザイク模様に編集した、そういう映画です。

なかなか一筋縄ではいかないけれど、見終われば何かが見えるかも知れません。

http://www.movieimpressions.com/entry/2017/12/22/203433
龍之介

龍之介の感想・評価

3.6
神保町岩波ホールにて鑑賞

出来事の断片的見せ方がうまいなと感じた。

森の中をジュリアンと手を繋いで歩き、視界いっぱいに広がる海でキスをし、永遠の愛を誓い合った瞬間、次のシークエンス。ろうそくの明かりだけの薄暗い部屋でジュリアンがトランプをしている。そしてジュリアンはジャンヌの浪費癖を責める。これは今後2人の関係性に陰りが生じ始めることを多分にほのめかしていた。

幸福な瞬間は災難に取って代わられ、自分が愛したものからはことごとく裏切られた女性の一生は目を背けたくなるほど暗い。
最後のシーンは言葉通りの意味で受け取ってよいのだろうか…
maya

mayaの感想・評価

-
観ていてつらかった…。女性の一生で何度も悲劇が繰り返されていて、それでも生きていかなければならない状況の中で最後だけ、幸せになったようにみえたのはよかったが、現実でもあり得る話かもしれないと考え始めるとつらくなる…。
映像は手振れがあったためホームビデオのような感覚だった。
フランス映画らしく、映像は絵画のように綺麗だった。
meltdownko

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3.5
モーパッサンって今さら映画化する必要のあるような作家だろうかと思いつつも、「ティエリートグルドーの憂鬱」が良かったのでとりあえず観に行くことに。原作は既読ですが突き落とすシーンしか覚えてません(映画ではオミットされていた)。
こうして見るとジャンヌの苦しみの多くが政治的あるいは宗教的価値観に自分の選択を委ねるように追い込まれたことに端を発しているように思われて、たとえば不貞についても許しあるいは伝達を強制された結果としてのジャンヌの苦境があるわけで、そこにステファヌ・ブリゼが映像化を決めた要因があったのではないかというような気がしている。しかし最後のセリフで何かいい話風になっているのはやっぱり理解できなくて、これ息子がだめなやつには変わりないので解釈がポジティブ過ぎるだろという気分になった。
Marrison

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3.0
暇な人向けの綺麗な映画。眠れる。

貴族階級の弱者、である善良なお嫁さんの田舎物語がぽんぽん進む中、序盤のヤマである“初夜”と中盤の“廊下で息子暴れる”の2シーンだけが奇妙に長い。ほかに、のちに「家を売却する以外ありません」を懇々と説く管財人の台詞のわかりやすさが、輝いてた。────そういったフェルマータをほかにもふんだんに散りばめれば、もっと個性的な名画になったかも。

映画・小説(19世紀後半の大ベストセラー)ともに、原題は『(一つの)人生』。一人の女の全生涯、という大河的な意味まではない。
執筆当時アラスリーだった男子モーパッサンが、“善良で見目麗しく感受性豊かな女子”の内側に(愛しさ込めて、たぶん心地よく)入り込んで語ってるんだが、ざっと原作の特徴はこう。
①風景描写と人物外形描写がみっちり
②通俗的魅力の高い「事件」を適宜配置
③心理描写は(事件時以外はおおむね)ストレートで説明的
④思想性は高すぎず、さほど理屈っぽくもない
・・・・元々たいへん映画化しやすい種類の小説だったと私は思う。譬喩の連なる丹念な文章も、キャメラ一つで楽々「映像美」へと移し替え可能だもんね。それは結果が証明してること。
まずは、スタッフは美人女優を力入れて選んだ。“金髪・碧眼”にしなかったのは、忠実すぎない映画にするんだという決意で? それとも何となく?
顔アップ初夜(←ここだけ独自色シッカリなのは確か)以降は閨房カンケイ(獣性いろいろいわれる夫の押し引きや、妻の側からシタクナル瞬間)には触れず、夫婦に口移しで泉の水飲んだりもさせず、熱病時の“ベッドにネズミ千匹”みたいな面倒臭い「汚」シーンも省略してて、力持ち殺人スペクタクルもなく、、、、、、「美しい人を美しい風景の中で無難に撮れば、褒めてもらえる」って信じ込んだステファヌ・ブリゼたちが好きなようにこれを作った。
Rui

Ruiの感想・評価

-
寝てたー。2時間というのに長く感じた…。
愛に翻弄されるのは今も昔も変わらない女の一生。
TOT

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3.9
‪退屈で受け身に見えても頑なに自分を生きた女性の生涯が情感を伴って現代に立ち上がる。
『ティエリー・トグルドーの憂鬱』のブリゼ監督からモーパッサンへの果たし状、主人公ジャンヌへの素敵なラブレター‬。
モーパッサンを翻訳したように豊かな自然の映像、スタンダードサイズとハンディカメラの閉塞感、抑圧と記憶の重なり(それと断絶)を思わせて詩的な編集が合わさり、省略を効かせつつ雄弁に描かれるジャンヌの世界。
希望か絶望か、遠くを見る彼女の横顔が幾度となく映し出され、どんなに孤独であっても彼女を見つめる視点があること、彼女の視点で進む物語であることを思わせる。
襟元に光を受け、裾には泥をつけ、時に海風にあおられるドレスが、彼女の年齢と環境の変化を表して美しく、特に細やかなレース刺繍の素晴らしさに目を奪われる。(『ジャッキー』でアカデミー賞衣装デザイン賞にノミネートされたマドリーヌ・フォンテーヌのお仕事でした。おお)
夢と喜びに満ちて完全だった少女時代から遠く、結婚し子を育て、信じた人に次々と裏切られても、また人と自然の営みによって癒されるジャンヌ。
ラストの先で、彼女はまた裏切られ絶望するかもしれない。
でもまた「世の中って、人が思うほどいいものでも悪いものでもありませんね」と思うかもしれない。
そんな凡庸に繰り返す普遍の存在に揺さぶられて慰められた。
なつ

なつの感想・評価

3.8
ラストシーンの言葉が、ある意味、この映画の“キモ”だと感じたのだが…。
岩波ホール、私が最年少でしたね。
人生の酸いも甘いも知り尽くしたであろうご婦人方でほぼ満席。
この台詞の後、結構“失笑”が、そこかしこで漏れた。
聞いてみたかったなぁ、共感出来なかったの?それとも、人生はこんなもんよの笑い?と。
古今東西、同様の悩みはあるでしょう。
女癖の悪い旦那、金癖の悪い息子。
“許す”にしても、時間をかけないと、繰り返すよ、その人達は。
まずは、自分を大切にして欲しい。
私のように能動的に生きてる女も、主人公のような受動的な女も…
“幸せ”は、自身の“心”が決める。
Osamu

Osamuの感想・評価

4.1
おもしろい映画体験だった。

舞台は19世紀中頃のフランス。男爵の娘ジャンヌの人生の物語。

モーパッサンの名作にステファヌ・ブリゼ監督が挑む。

何が起きたのかは直接には映さない省略が多用されていて、省略のジャンプと、省略を埋める想像を引き出すカットのリズムが気持ちよく、おもしろい映像表現だった。

原作を数日前に読み終えたばかりなんだけど、曇天のどんよりとした画面は原作を再現しているように感じた。一方、登場人物たちが実態のない思い出のように過ぎ去って行く感じは原作とは異なる。ブリゼ監督がこの映画用に選んだ手法だと思う。この手法により、ラストシーンの解釈がストンと腑に落ちた。

名作ものは原作をどう映像表現するのかを観るのがおもしろい。そのおもしろさがギッシリ詰まっている感じだった。

原作を読んで準備万端のつもりだったけれど、ブリゼ監督の過去作をもっと観ておけば良かったと後悔。ブリゼ監督の作家性をもう少し理解していたら更におもしろかった気がする。