アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイドの作品情報・感想・評価

アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド2021年製作の映画)

Ich bin dein Mensch/I'm Your Man

上映日:2022年01月14日

製作国:

上映時間:107分

ジャンル:

「アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド」に投稿された感想・評価

Yu

Yuの感想・評価

2.8
申し訳ないけどあまり話が入ってこなかった...。実験だとしても、アルマの性格にあのアンドロイドはマッチしていたのかと序盤から疑問。独りで生きていくこともアリだと思っている自分にはそこまで響きませんでした。でも、幸せの形や完璧を求める人生について考えたくはなりました。

コメディ要素もあって所々面白かったが、もう少しアンドロイドがミスするシーンが欲しかったな...完璧すぎるよ。
学者の主人公アルマは、アンドロイド
・トムと暮らす実験に参加する。トムの絶妙なアンドロイド感が凄い。

一人の快適さと自分好みに最適化されるアンドロイドとの安らぎ。不完全な人間というものをどう捉えるか、アルマの考え方に共感。ラストシーンも凄く良い。

このレビューはネタバレを含みます

2022.01.23
この作品はすごく色々なことを考えさせてくれる、深い作品だと思った。
考えながら見なければ、話に置いていかれてしまうが、考えながら見ているととても面白くて、楽しい。もう一度観たい、と思える作品。

作品の中では3週間の実験としてトムと過ごすことになるけど、実際は1週間以内で起こった出来事を描いていて、それが1週間の出来事とは思えないほど、様々なことが起きていて。

初め、アルマはお互い干渉し合いたくなく、無意識化でトムを機械と認識している、と言われた時には機械だもの、と返している。

3人で面談しているはずなのに、そこにいる2人は2体で、アルマの痛みを本当の意味で理解できるものはいない。

アルマを幸福にするためにプログラミングされているトムに、絶望の内容を突きつけられたときの深さと来たらない。

トムに当たり散らしてしまう瞬間がアルマはとても人間らしくて。それに受け答えるトムはとてもアンドロイドらしくて。

当たり散らしたことに申し訳なさを抱くアルマ。ここから物語の波が大きく動いた感じがした。
それまでの機械としての扱いが一変するようで。言葉ではロボットだと説明するのに、会話の仕方や態度はまるで人間と接しているように見えた。

元彼の幸せに嫉妬しているアルマ。過去をトムに説くが、それを解くトムの言い方は平坦に聞こえる。痛みは相対的で、トムに理解できるはずもなく、アルマは出ていってしまう。

そんなアルマを探すトムの姿、その姿を追うアルマ。アルマが好きな場所で出会う様。
そのあとも、お互いに敬意を払う様はそこに愛があるんじゃないかと錯覚する。
アンドロイドと人間でも愛が生まれるのではないかと。

でもそれに比例して、自分の心が惑わされる様を描かれていて。
何も気にしない、感じていないはずのトムに、自分が気を使う様を演じている自分。
対話しているけど、それは対話と呼べるのか。
ここに愛が生まれたとして真実の愛と呼べるのか。
自分を肯定してくれて1番理想的な行動や言葉をくれるトム。

私はアルマの綴った報告書にすごく共感した。
自分の1番居心地の良い相手がいたら、この社会はそれに依存し、人と人での関わりを辞めてしまうと。だからアンドロイドの理想的伴侶の構築には強く反対すると。

居心地がいいこと、それはずっとそこにいたくなってしまうし、依存してしまう。人間は衝突し葛藤し理解し合えないからこそ、人間関係は成り立っているのだと思う。
私も、理想的な伴侶が全て自分の思いのまま、行動してくれるのなら、私も理想的な自分を演じ続けるだろう。そしてそれはいずれ身勝手な独りよがりになっていくのだと思う。
相手は何も感じず、気にしないのだから。


初恋の相手をトムに重ねるアルマの姿はとても楽しそうなのに空虚に見えて。
初恋の話をトムに聞かせる最後の様は幸福とは相対的、というテーマにすごく響くセリフだったと思う。

自分の望みが叶うまでの過程は相対的に幸福なのだと。勿論、叶った瞬間は幸せだろう。でもそれまでの過程があって、相対的に幸福に感じるのだと。
その望みが絶対に叶う理想的な伴侶との生活は果たして幸福となり得るのか。


人ととても話したくなる深い映画でした。
Yoshitaka

Yoshitakaの感想・評価

4.0
人間と機械を分けるものって何なんだろうか、そもそも人間ってなんだ?そんなことを見てる間も見た後も考えさせられる良い映画でした。

AIが進化してシンギュラリティを超えて、人間の不完全な部分や合理的に動かない場合さえも忠実にパターン化し再現出来るようになると、不気味の谷を超えて人間と違いが無くなり、人間のアイデンティティは失われるのかなぁ。

結果的にマトリックスや 、アーサー・C・クラークの「都市と星」みたいに、人間の不合理性が徐々に失われて、実世界は合理的に全てが行われる世界になるんだろうか。

でも、そういう、ある意味完全な世界をおかしいと感じたり、ネオやアルヴィンみたいな解放者を期待するのが人間ってことなんですかねぇ…
MK

MKの感想・評価

4.8
アンドロイドとしてプログラミングされた感情の表出の、表情が沁みた。
せつなーい…。感情を動かさないように冷静にと思ってるのに、心が動いて、でも絶対に結ばれない人(人?)。ある部分では完璧なのに、KYなほどまっすぐなのがちょっとポンコツに思えて、妙に母性本能をくすぐるタイプだった。トムが人間だったらよかったのに。(きっとモテモテだっただろう!)

こういうアンドロイドが普及してもいいのにな、もう人間関係疲れちゃったし、どうせ誰しも自分の都合のいいように自分の人生を編集しながら生きてるわけだし、私は別にそれでもいいけどなって思った。

その反面、どんな欲望も、どんなわがままも、家に帰れば受け入れてくれる人(人?)がいるって、ダメなことなんじゃないかとも思ったり。拒絶されることで自分を知る必要もあるんじゃないかなと思った。ある意味究極のダッチワイフかもしれない。

恋愛ものかと思ってたけど、予想に反し哲学的で、私はかなり好きなタイプの作品でした。アイボとかラボットとかを見るたび、感情から出たものとプログラミングされたものの違いってなんだろうって思ってたので、新たに考えるきっかけをもらえて良かった。
(2022年100本チャレンジその7)

ちょっと気持ち悪いけど、面白いとは思った。身につまされるような展開もちらほら。

最後の最後、何か良いことを言ってそうなエンディングで睡魔に襲われ聞き逃してしまったのが残念。なぜだ。
KYO

KYOの感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

小難しい作品を観る気分ではなかったのでコメディだという本作を選んだが、なかなか深かった。鑑賞後に各自が幸せや孤独について思わず考えてしまう作りになっていた。
アルゴリズムに基づいて自分の性格やニーズに完璧に応えられるようプログラミングされた高性能AIアンドロイド、慣れれば居心地はいいかもしれないけどやっぱり怖い。好きになってしまったら新たな葛藤に苦しむのは明白で。
自分を全肯定してくれる人といたら他の人と交流しなくなる、対話にもなっていない等々アルマの見解に賛同できるから。

ラスト再会を果たしたけれど、どのような関係を築くのだろう。
恋愛に限定しなくても良きパートナーにはなれないのかな。
「孤独とどう向き合うか」が真のテーマな気がして、無理矢理恋愛と結び付けない方が幸せかもしれないと思った。
Maria

Mariaの感想・評価

3.5
これはなんだか、考えさせられる内容。人は機械を愛する事ができるのか、またその愛は果たして真実の愛と言えるのか、それとも単なる虚構でしかないのか。ぜひ作品を観た人と、議論してみたい。

ハリウッド作品だったらあり得ないような、展開のリアリティがいい。問いかけも面白い。唯一の難点は、なんだか作品にいまいち華がないことか。ただそれはそれで、硬派なドイツらしくて良き。
bios

biosの感想・評価

3.7
男性型アンドロイドと中年女性の出合いから3週間を描いた作品。若くはないし老い先の事も考えないといけない中年女性な所がポイント。実験の一貫で始まり伴侶として成立し愛が生まれるのか楽観的な切り口にならず中年女性のシビアな目線で描かれています。
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