初めて観る小津のカラー作品だったが、これが小津が見ていた世界だったのかと思うと純粋な感動を覚えた。
モノクロを彩色したような独特の色合いが美しく、まさに絵画的そのもの。アグファカラーというフィルムの…
浪花千栄子・山本富士子親子の軽妙さに救われる。
こんな知り合いがいたら色々引っかき回されそうだけど、回り回って、何だかよく分からないけどあの人たちが来て一件落着したね、と思わせるしなやかさもある。
…
突然現れた娘の婚約者と結婚に素直に賛成できないお父さんが女性たちに丸め込まれていく様子が可愛らしい。
廊下の奥にある椅子と、当時の若い女性の服装が素敵。
箱根での戦時中の話題で、母親が、
『あん…
小津映画ってほとんどが家族がテーマだし、セットも設定も似ているし、一見すると同じ映画のように見える。
特に本作や『秋日和』『秋刀魚の味』と立て続けに観るとデジャヴを感じるというか、どれがどの作品だ…
あの「東京暮色」の次がこの映画で本当に良かった。
図らずも、公開順で見ることができた。
カラー1作目。
小津の色遣いの白眉は赤色にあると思う。
(赤というか朱色だろうか)
ヤカンや電話などどこかし…
平山の言動を見ているとすごい時代だな…という印象しか受けなくても、これは1958年だから当たり前なのか。でも、それは既に古い考えであるということを周囲は言っているので安心する。女性陣が革新的で大人で…
>>続きを読むチャップリンが自身初の完全トーキー作品として『独裁者』、そしてあの演説シーンを完成させたように、小津が初挑戦のカラーフィルムにて劇中ついぞ登場しない『彼岸花』と冠した傑作を撮ったことの持つ意味を実感…
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