松田優作の演技がすごすぎる。躊躇い、思慮、言葉を選ぶ感じ。静かながらも感情の大きく揺れ動くさま。「炎上」の市川雷蔵を見たときの感動に近いものを感じた。
良かれと選択した決断が結局は最悪の形で自分に跳…
森田芳光の「それから」になってる感じ。かえって漱石の饒舌の愉しみが抜けた呆然さが楽で結構。恋愛譚に止めたのは手堅かった。また、代助の優作の牙をむかないと柴犬のような感じでおかしかった。尾形イッセー…
>>続きを読む世間一般で認知されている松田優作に最も離れていながらも、
役者 松田優作に最も近づける傑作。
わかり易く書くなら、良い意味でアクション(激しい運動という意味でのアクション)という無駄が省略されてい…
明治の空気は体現することが難しいが、笠智衆などその時代の空気を知る俳優がいることで安心感がある。高等遊民の実存的な語りはスノブさが鼻に付くが、玉石混交、現代人の始まりとしての日本の原風景かもしれない…
>>続きを読む文芸作品の映画化の鑑となるべき邦画の傑作で、森田芳光の最高傑作です。
随所での森田監督独特の奇をてらった演出も過剰と思われがちですが、実は漱石ワールドの範疇。百合の花や赤色など原作で外せないキーアイ…
再々…見。劇場初見。
鑑賞中は退屈したが、日が経つと再見したくなる魅惑の一本。
優作美和子の動から静への転身、旬の小林薫、時代の寵児森田芳光が漱石ロマンの原作に集うイベント性に未だ痺れる。
神保町シ…
このレビューはネタバレを含みます
松田優作が私たちの思い浮かべる松田優作ではなく、素晴らしいくらいに夏目漱石が描く明治の青年だったから感動した。
小林薫演じる平岡にはかなりムカついたけど、彼にとって自尊心を保つ方法が少なかったって…