少年が小遣い稼ぎのためにカメラ屋に持ち込んだ贋札が様々な人の手に渡り、人生が狂っていく様を独特の冷ややかな視線で表現したロベール・ブレッソンの遺作。カラー映画。80年代~90年代に批評的に最も支持さ…
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人間の顔から表出するものを徹底的に排除したいという欲望が、首から下を写すキャメラに反映されている。
唯一人間的な感情が漏れたのは、子供が死んだことを伝える手紙を見た男が枕を濡らすシーンか?
人…
1983年、ロベール・ブレッソン監督の遺作。第36回カンヌ国際映画祭 監督賞受賞。
『ラルジャン』L’argent = お金。原作はトルストイの小説『にせ利札』だそう。
1枚の「ニセ札」から始まる…
少年の偽札から行き着く終着点。
「スリ」の進化版とも言えそうだけど、比ではない程濃厚な味わい。
一つの理不尽からここまでどん底に持ってかれる展開には言葉を失った。
他の監督作品と同様、BGMもな…
物質を平等に撮ることで世界が平らになっていく。
前半のブルーの電話にしろ、
色使いがクールなのには痺れるし、人が全編にわたり落ち着いているので、後半の犬の慌てる様子
犬だけが唯一演技をしているのでは…
2018年度の「100本目」も、無事に傑作と出会えた……。
満を持しての初ブレッソン。こういう撮り方がこの人の作風なのかはまだ定かではないが、手元ばかりのカメラワークが至極好みだった。近頃、病的な…