「これは映画であって、現実ではない。映画とは何か?それは幻影だ。人生そのものではない。しかし一方で人生というものも存在しないものだ。それもまたひとつの幻影にすぎない。書物もなく、歴史家もおらず、記憶…
>>続きを読む初オリヴェイラ作品で、とんでもない衝撃を受けた映画。聖書やカラマーゾフの兄弟、罪と罰といった古典を精神病院で展開していくという狂った物語。原典が原典だけに荘重だが、どこかシニカルで俗っぽい作風が尾を…
>>続きを読む聖書とかもっと知っとけばよかったな。
神はいるのかいないのか、神はどこに宿るのか。
虚実、死と蘇り、映画と現実、という二項対立がテーマらしい。
映画は所詮虚像で、現実だってなにがほんとかわかん…
マノエル・ド・オリヴェイラ監督作品。
一言で言って、傑作です。
傑作ですが、様々な挿話と哲学が含められており、私の貧弱な語彙では言い表せません。
大人になり多忙な毎日で忘れた振りをし、直視しないよ…
「キリスト教のこと何もわかりません」「ドストエフスキーって誰ですか?」って人にはあまりオススメできない映画かもしれない。「哲学者と預言者の議論が興味深かった」「マリアデメディロスが綺麗!」なんていう…
>>続きを読むオリヴェイラによるメタフィクション作品。
観賞後、真っ先に思い浮かんだのはトーマス・マンの『魔の山』。もっとも本作は、ヨーロッパ社会全体ではなく「キリスト教」に焦点を絞っている
○着想はダンテ…
病棟の精神病患者の戯言という名目のもと、ラスコーリニコフ、カラマーゾフ兄弟、キリスト、アダムとイヴ、ニーチェかぶれの哲学者と敬虔なキリスト教徒の預言者の対立等々の説話を織りなす。知識コラージュの構成…
>>続きを読む