孤独。
我々は孤独。他者が近くにいようといまいと同じように
列車で乗り合わせた人と窓の外を見る。そんなふうに同じ景色を誰かと共有したとしても、その景色を見て何を思うかは人それぞれなように。私達は誰と…
昨年のシャンタル・アケルマン映画祭で初めて観たのが「ブリュッセル1080~ジャンヌ・ディエルマン」。
あまりもすさまじい映画体験をしてしまい、生涯ベスト3作品なのは間違いないだろうと思っているので…
わたしと誰かの間で宙ぶらりんな女アンナ。女と称してもそれに限ったものか、女プラス何かな者なのか、反女的?非女的、超女的、女装性無性的何かなのか、また相手を「誰か」といっても、靄の中の見えない相手を…
>>続きを読むアケルマンの、撮りたいものをただただ丹念に追い続ける感じが好き。
そこから滲み出る、1人でいる時にふと感じる虚無感や孤独、鬱々とした感じなど勝手に観る人が色々想像でき、しかもそれを冷徹な程現実的に、…
イデオロギー、戦争、世界情勢の目まぐるしい変化
現代社会における女性にとっての結婚そして子育てとは
安住の地はたまたユートピアへの憧憬
同性愛者達の厳しい社会的立場
母親の不朽の愛情
資本主義社会が…
このレビューはネタバレを含みます
傑作。奥行きを使った縦の構図、本作が最多か?
電車や車の走行音、ラジオ、風、会話…鼓膜を直接撫でるかのようなザラザラとした質感の音がほとんど常に流れている。それが留守電を用いたラストの演出に結び付い…
特に列車に乗っているシーンが好きだった。通路で軽く身の上話をした男と、特にその後会話を続けるでもなく並んでいる。アンナが下車してホームを歩いていると、車窓から男が軽く手を振る。それだけのつながりが優…
>>続きを読む交際する孤独
主人公の映画監督のアンナが旅をしていく中でさまざまな人と対話する話。
バツイチ男の家に招待されてひたすら前妻の話を聞かされたり、彼氏の母親に会って結婚しないか打診されたり、電車で会…
遅ればせながらシャンタル・アケルマン初鑑賞。まずは直線の際立つ構図のなかで静かに動く(もしくは動かない)人物たちを長々と映し出す美しいショットの連続に震えた。4Kリマスター版だからか色彩の調和もすば…
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