寒々しいホームが、なんだか妙に懐かしかった。
あの場所に行ったことはない。でも、この景色を観たことがある。あの空気を知っている。
そんな気にさせる作品だった。
相手の独白のような一方的な会話に耳を…
このレビューはネタバレを含みます
最初の、とても長い固定カメラで駅に来て人を降ろして去ってっていく列車を捉えるカットが素晴らしすぎる。原初的な映画の感動を否応なく想起させられながら。
それと平行なものとして存在する、最初に泊まること…
限りなく長い 長すぎるが、車窓から見える景色はもうあと5時間は見られる
ドアを真正面から捉えたルーズショット、ドアが開き締まり切るまで映すリズム感 アンナがつまらないと思って聞いている会話の退屈さ …
均衡を保ったシンメトリーな構図、窓、駅のホーム、長回し
孤独のさみしさが、全く暗くなくそこにある事がただしさであるということ
じっくり時間をかけてこの内容を撮ろうという試みに拍手 アケルマン、だいす…
特に何もない、アンナがいろんな場所で人に出会い、話をするだけ。
その話もそんなに面白くない。でも通して観ると面白い。なんで。
垣間見えるどうしても隠せない人間の下品さ、1対1のコミュニケーションの外…
シンメトリーのビシッとした構図に冒頭から背筋を正される。それ以降は延々そのシンメトリーが崩れる不安定さ、登場人物たちの不安が浮き彫りになる長い語りに揺さぶられ続けるが、それでいてひどく暗い印象を受け…
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