ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦の作品情報・感想・評価 - 66ページ目

「ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦」に投稿された感想・評価

JIZE

JIZEの感想・評価

3.4
ナチス第三の男ラインハルト・ハイドリヒの暗殺を描いた劇映画。かなり事実性に則した作品だ。ガチガチの戦争映画かと予想した反面,作戦に頭を悩ます"若者の葛藤(会話劇)"が支柱へ打ち込まれる。

原題の『Anthropoid』は主に"暗殺作戦の名称(類人猿作戦)"を指す。ハイドリヒの知識がほぼなかったが入念に計画された準備が作品諸々の世界観に重味を与える。ナチの残忍さは痛く生々しく描かれいつも最前線で犠牲となるのは市民たちなのだと犠牲の上に成功がある事実には非常に考えさせられる。

史実を忠実に描かれるため歴史を遡れば結末もそのままなのだが戦争の中で芽生える仲間同士の団結や恋などほどよい重量感が最後まで持続し尚戦時中に生きる若者に寄り添う事が意義深い作品だった。
papachonn

papachonnの感想・評価

3.8
前半のサスペンスの演出等はもの足りないが、クライマックスに向けて計画の遂行から、ラストへ畳み掛けるような演出が凄まじく、息が詰まる素晴らしさ。必見。
つう

つうの感想・評価

4.2
『激しさのハクソーリッジ。静寂のハイドリヒを撃て!』

第二次世界大戦下のチェコはナチスに占領されていた。イギリスに亡命していた軍人のヨゼフとヤンはナチス親衛隊大将のハイドリヒ暗殺の為に潜入するのだった…

新宿武蔵野館で鑑賞したんですがお盆休みとはいえ平日にも、かかわらず満席。前回も次回も満席でした。もうちょい大きなシネコンでかかってもイイと思うのですが。

冒頭はモノクロの資料映像から始まる。そして映画に入っていく。すると映像は少し黄色がかった映像が全篇で映し出されている。コレが当時の世界観を映し出してるのを大きく影響してて良かった。占領されている街並みの緊張感や生々しさが映し出されている。

撮影カメラにデジタルではなく16ミリで撮影し。監督自ら撮影監督、カメラマンを兼任するほど画作りにこだわった。手持ちカメラで撮影も多く、臨場感というかドキュメンタリー感があって良かった。

この印象は「スポットライト」の時にも同じように感じたモノだったが映像の粗さが歴史を語っていて、さらにブラッシュアップされたような感じに受けた。

主演の2人は素晴らしい。任務に興じることで狂気に囚われているヨゼフを演じたキリアン・マーフィ。任務に希望を見出しながらも人並みの幸せに惹かれてしまうヤンを演じたジェイミー・ドーナン。

他にも俳優陣の演技は皆、素晴らしかった。特にトビー・ジョーンズなんかはお気に入りです。「ミスト」の店長役とか大好き。今回も良かった。

キリアン・マーフィーは演技がじゃなく、見てて痛々しくなるくらいのキャラで凄く良かった。この後、同じ第二次大戦を描いた「ダンケルク」にも出演するので凄く楽しみ。

「ハクソーリッジ」の様な見た目の激しさではなく内面の激しさを描いたのが、この「ハイドリヒを撃て」でした。

ナチスの横暴に、いつかはと思いながら耐える姿。その酷さが増すたびに内なる炎を燃やすのが見ていて感じられる。そして、残虐さが際立ちがちなナチスの狡猾さを描いていたのも良かった。短いシーンながら拷問のシーンは、ナチスの怖さが描かれていたし。拷問された顔とかを見てギョッとなるくらいだ。

ラストの教会の戦闘シーンの迫力や緊張感はそれこそ「ハクソーリッジ」に並ぶくらいだった。

そしてラストの展開は、やはり「ハクソーリッジ」と対になるように違う意味で救いがあったのにも感動しました。

「ダンケルク」の前にこの作品を見るのは如何でしょうか。オススメです。
Asami

Asamiの感想・評価

4.0
2017年10本目。キリアン・マーフィー男気溢れていて本当格好良かった。ミッションを果たす為に、命張って闘う男達。素晴らしかった!
ラール

ラールの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ロンドンのチェコ亡命政府から派遣された2人が親衛隊大将のラインハルト・ハイドリヒを暗殺するという内容はあらすじと史実で知っていたが、重要なのはそこからで、ハイドリヒはかろうじて殺せたものの、その報復として主人公たちの協力者を含む数千人のチェコ人がナチに殺されたというのがこの映画の描きたかった真実だと思う。
劇中にはナチの占領軍にチェコ側のレジスタンスを通報する人や、報復を恐れてハイドリヒ暗殺に反対する人もいたが、ドイツ軍によって完全に封鎖されて逃げ道の無いプラハを見てると、彼らを裏切り者や臆病者と決め付けるのは、後世の人間の傲慢だとも思った。
銃撃や拷問のシーンの迫力は凄まじかったが、それにかき消されないほど重いストーリーがあり、それを考えると邦題は若干軽く感じる。
緊張感のない邦題はなんなの!(とはいえ割と良いと思ってる)
おばさんが薬飲むときの目とか、ほぁーっとなる映像がちょいちょいあった
キリアンマーフィー◎
素晴らしい画質と緊迫感。
その筋の方は薄い本も作れそうですよ。
ちょっとしか出て来ないハイドリヒが写真から抜け出して来たみたいでヤバイ。
バティ

バティの感想・評価

4.2
いやぁ、面白かったし怖かったです...。史実を知っていても震え上がってしまう。「ピーキー・ブラインダーズ」の時のキリアン・マーフィーそのままのヨゼフでした。あの低い声がたまらない。

愛国心というより計画の虜となっているヨゼフを描いたこと、ナチスの虐殺ではなく、拷問と尋問を恐ろしく描いたことを評価したい。ヨゼフは自分のする事が何を及ぼすのかまで想像力を働かせていない。放棄している。

終盤の追い込まれ方が本当に追い詰められるのでコンディションを整えて是非劇場で。常にスピーカーからナチの放送が流れる霧がかった不穏なプラハが美しかった。
meltdownko

meltdownkoの感想・評価

4.0
エンスラポイド作戦によって多数のチェコスロヴァキア国民を犠牲にする可能性が高くとも、それが指令であるがゆえに実行に移すというのは結局のところそれも「凡庸な悪」でしかないのではないか、という告発のようにも見えてしまう。愛する人が危険に晒されるとなると決意がゆらいでしまうというのも、裏を返せば犠牲になりうるチェコスロヴァキア国民は所詮その他大勢でしかないという話なのであって、エンスラポイド作戦について(結果的に国にとって良い方向にはたらいたとしても)決して好意的には捉えられていないのではないかと思う。
TomoHojo

TomoHojoの感想・評価

3.9
エンスラポイド作戦。
チェコの誇り。

ナチスものの史実作品。
確か3回目の映画化。
全編16mmのフィルム撮影でかなりの映像美。
街並みの再現や描写が素晴らしい。

後半のナチスの反撃は完全に軌道を逸した超ルノアール展開。
あまりにも大きい暗殺の代償に背筋が凍る。
アクションものとしても、かなりの良作。

但し、題材はかなり重いので観るものを選ぶ作品かなと。。。

後は邦題がやはりダサいのは何とかならないのだろうか???
原題の「エンスラポイド」で良いのではないのだろうか?
日本人に分かりにくいのは理解出来なくないが。。。

総合的には十分にエンターテイメント作品として楽しめる作品だと思います。