もうネズミが鶏を食い散らかすオープニングで心くじける。重層する差別の力学。差別は少数者対多数者ではないのだ。同和出身者と被爆者がお互いに差別し合う佐世保の物語。登場人物の過去や社会背景の中に、朝鮮人…
>>続きを読む数年前に井上光晴の原作を読んだ。この映画化作品は、脚本に井上自身が関わっていることもあり、ラストの演出やネズミとニワトリの映像以外は、原作にほぼ忠実に作られている。
朝鮮人の少女を妊娠させ自殺に追…
部落問題、朝鮮人差別、原爆被害者差別、強姦、私刑など、商業映画ではおっかなくて扱えない題材をこれでもかとばかりに詰め込んである。ATGらしさが詰まった野心的で挑戦的な内容。
なかでも、差別を受けてい…
つらい。
初っ端から映される、一羽の鶏とネズミの群れ。生きたままネズミに喰われ、そして焼かれる。もちろんCGではない。集団で1人をリンチし死に至らしめた者たちの行く末を暗示しているのか?原爆の炎の暗…
かつて炭鉱で朝鮮人を強姦した医師。
無責任にも彼は
『俺は知らんよ』といって炭鉱を出る。
月日がたって彼は長崎県佐世保で、
診療所を営んでいる。
そこにやってくる、
明らかに原爆症と思われる少女…