こんな非業の死で幕を閉じる物語なのに「切ない…」と思えないのは、どこかで現代の感覚で見ると納得しかねるところもあるプロットだからだろう。
けれども、そんな中にも時代を超越した人間の愚かさみたいなも…
本作のストーリーは、はっきり言って、三流とまでは言わないが、二流である。その意味では、本作の音楽を担当している芥川也寸志の父親、龍之介が1918年に書いた短編『袈裟と盛遠』の方が、心理主義的解釈で…
>>続きを読むU-Nextで鑑賞。京マチ子が亡くなったので、何か彼女の作品を、と観てみました。
私は「羅生門」より本作の方が好きです。本作だってカンヌグランプリ、オスカー名誉賞、衣装デザイン賞なんですから。白黒よ…
これがカンヌ獲ってますからなぁ。京マチ子の魅力は当然だとしても、ストーリーもたいして面白くないし、長谷川一夫のストーカーっぷりもそこまでキモくないし、いまいちでした。デジタル修復されて衣装などの映像…
>>続きを読む極彩色で描かれた悲しき人間絵巻。
同時期に作られた『羅生門』の白黒の平安ディストピア心理サスペンスとは対照的に『地獄門』は極彩色の絢爛豪華な貴族と武士の人間模様。『羅生門』が下人や杣売りといった庶…
「愛ゆえに堕ちた武士の運命――美しき女房への狂おしい執着が導く、悲劇の結末。」
平安時代末期、都は源氏と平家の抗争に揺れていた。ある夜、源氏の軍勢が上皇の御所を襲撃する。混乱の中、上皇の身代わりと…
©KADOKAWA1953