神保町シアターの『生誕110年 女優・杉村春子』特集で鑑賞。
成瀬巳喜男監督作品。
今回の特集で上映された『晩菊』と同様、現時点では、観られる機会が比較的少ない映画になっている。
大物俳優が多数…
『女の座』東宝オールスターによる成瀬の『東京物語』。コミカルな感じもするエピソード満載で騒がしいが、後半悲劇的な展開を迎える。社会の最小単位の家族における座という居場所の話。ブラックでペシミズムだが…
>>続きを読む2021/1/7
一言で表すなら、成瀬版「東京物語」。が、本家よりももっとドロドロしていて、女性の嫌な部分を容赦なく見せてくる。中でも、石川家の長男の嫁・芳子に対する、次女・梅子の発言の数々があまり…
成瀬は交通事故がお好きなんだろうか?今作は車でなくて電車、あと自殺かもという示唆もちょっと混じったものだが。
一番年寄りの笠智衆が危篤で家族全員集合、だけど大したことありませんでした、というコメデ…
血の繋がりあれども心冷たい子供達、最も献身的なのは早世した長男に嫁いできた"他人"だけであった。
愛憎交わう大家族の中で孤軍奮闘する未亡人、その良心に訪れるさらなる悲劇。
111分の中で無数のキャ…
父の危篤騒ぎに家族大集合
父、後妻、ラーメン屋に嫁いだ長女、結婚しない次女、博多から帰ってきた三女と旦那、見合い検討中の四女、少しまだ若い五女
亡くなった長男の嫁、息子
驚きの女率…
今ではだいぶマ…
「食器を洗う」みたいな動作とか台詞でシーンを繋げて、全体を滑らかに進めていくのはやっぱり巧いなって思った。こういう映画を当たり前に普通に楽しめるってのは凄いですよ。
「馬鹿みたい」って台詞の後にカ…
このレビューはネタバレを含みます
血縁のやるせ無さ、醜さをこれでもかと叩きつけてくるフィルム。実の子供よりも血の繋がらない嫁の方がどれほどいいかという「東京物語」のテーマが、笠智衆を同じポジションで使いながら、奏でられている。本作も…
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おなじ成瀬監督の『娘・妻・母』と似た作品構造をもつ。
たかられる者とたかる者が家族という仮構のつながりのなかで重なりあうものがたり。
クライマックスにいたるまではセンチメンタルな要素をあえて削ぎ…
成瀬監督流ホームドラマの傑作。
小津作品にはないリアルなかんじがいい。
高峰さん、笠さん、杉村さんはじめキャスティングが最高! 司さんが綺麗だった。
昭和30年代はこういった大家族が沢山あったんだな…