「自由な」というにはあまりにステレオタイプな悪妻が、紆余曲折の末に夫と和解し茶漬けをすするという、ストーリーとしてはいささか不自然なまでに都合のいい話。
ああ、すべてが佐竹の妄想であってくれればよ…
言わずと知れたもう70年以上も前の小津安二郎の作品。カメラ目線で出演者達が淡々とセリフを話す撮影手法のため、まるで観ているほうが語りかけられている気持ちになる。
倦怠期であるサラリーマンの夫に富裕…
夫:茂吉(佐分利信)
妻:妙子(木暮実千代)
姪:節子(津島恵子)
戦後昭和20年代の庶民的な光景(野球、競輪、パチンコ、ラーメン、タバコ)が多く、当時の雰囲気を感じることができて興味深いです。…
1952年。夫婦の感性のすれ違い。いいとこ出の奥様は自分の部屋を持ち、旦那様は頑張って商社の機械部部長、社長にも期待されてるがどうも奥様の父は取引先の関係らしい。家にはお手伝いがいて、奥様は家事しな…
>>続きを読む小津作品を初観賞。車や電車に揺られるシーンだとか修善寺の宿屋のシーン、そして夫婦が日々暮らす居室内のシーンなどから受ける“きちんとした”印象。
きちんと整った場面上に据え置かれた決して人格的に整っ…
佐分利演じる夫のような、妻とのコミュニケーションが苦手な男は結構いる。木暮演じる妻をちょっと問題児にしすぎたために、最後の和解は一方的に夫の価値観に屈服した感があるが、そういう結末でよかったのだろう…
>>続きを読む奥さんに叱られちゃった。日頃知ってるのは男のほんの一部? タイトルの意味が最後の方に染み入る…やっと今。私事ですが、友人役・淡島千景さんの美しさに心奪われそうになりました。あと、笠智衆さんのパチンコ…
>>続きを読むラスト10分のための前100分。
妙子はツンデレのかまってちゃんなんだな。
有閑マダムが何不自由なく暮らせるのは「鈍感さん」な亭主のおかげだよ。
失う前に気づいてよかった、よかった。
最後はホッコリ…
お互いに直立しなければ身長差は分からないこと。パチンコ台を叩くと裏から笠智衆が現れること。後ろ姿に降りかかる逆光の照明と、鉄道橋を写す列車からの後退移動が凄まじい。プロ野球と競輪と大型旅客機の離陸が…
>>続きを読む小津さん映画で初めて観たのがこの作品。見直すと忘れてることがいっぱいで、改めてセリフ、カット、デコレーションの緻密さに驚いた。当時はそんなことあまり知らずに観ていた。なぜ惹きつけられるのか?不思議な…
>>続きを読む松竹株式会社