さすが、清水監督である。バスという小さな車内から、当時の社会が見えてくる。穏やかな流れに身を任せていると、峠を越える白いチマ・チョゴリを着た朝鮮人の女性、そして労働者の男性。列を成している。
驚い…
初期トーキー映画というのもあり、清水宏の役者へのスタンスがより極端。上原謙の独特な「ありがとーさーん」が耳から離れない。
バス運転手の「有りがたうさん」こと上原謙が乗客と共に街道を走るロードムービ…
峠を越える乗合バス
有りがたうさんと呼ばれる名物運転手さんと個性豊かな乗客達
煙草を燻らせる姐さん、東京へ奉公に出される娘と付き添いの母親、娘と接点を持ちたい眼鏡のおじさん、ガヤガヤうるさいおじさん…
昭和の名匠 清水宏監督
伊豆地方の美しい自然を背景に、バス運転手と乗客たちが織り成す人間模様をユーモラスに描く
“ありがとう”という言葉の魔力
愉快な音楽とは裏腹に、乗り合わせた乗客それぞれの…
バスに道を譲ってもらうたびに「ありがとうさん」と言う運転手だから「ありがとうさん」と呼ばれている。前から来た人が後ろに抜けていくので、なんだか幽霊になった気分を味わうことができる。そもそもロケもロン…
>>続きを読むほぼバス車内のワンシュチュエーションで完結する構成と「ありがとう」の一言で魅せるバス運転手・上原謙の人柄、牧歌的な田舎の光景、人生の悲喜交交のどでかエモーショナル。狭い車内で交差する人々は清水宏流『…
>>続きを読む初清水宏。よかった。台詞のテンポの遅さに面食らうがすぐに慣れる。昭和10年にこんなオールロケの日本映画があったとは驚きだ。未舗装の伊豆のつづら折りの山道を路線バスがのんびりと走る。運転士は若き上原謙…
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