未来よ こんにちはの作品情報・感想・評価・動画配信

『未来よ こんにちは』に投稿された感想・評価

オリ

オリの感想・評価

4.2
 主人公は哲学の教師。それも中年女性の。個としての価値と、他者と共に生きていくことの確信をもち、社会のあり方としての民主主義を信じる。いわゆるフランスの近代的知識人。

 さてここから物語は、主人公から母、夫、息子・娘、出版社・編集者、教え子等々を離反させていく。
 彼ら彼女らが自分のもとから去っていくことに束縛からの解放という意味を自身に与えられているうちは、主人公は逆説的に、自己の自由と自身のかくありたいという意志の存在を自身に強く感じさせることができる。
 けれども、この自由の中には、或る種の寄る辺なさと不安が混じっている。これが存在の確信に揺らぎを与えていく。

 近代哲学に対する現代の挑戦が、脆弱なるがぬえに他者に強く依存する生によってほんのりと明るく照らされていることは皮肉であるのか、もう一巡して掴み直された近代哲学の可能性なのか。
 このアンニュイさと、多くを語らせずに表情で感じさせるという空気感はやはりフランス的だと思う。
666

666の感想・評価

3.5
ミア・ハンセン=ラヴが哲学者だった実母をモデルに撮った映画、
事前に脚本も本人に許可を貰ったそう。

介護している母が亡くなり
子供達も独立
長く連れ添った夫と離婚
1人になっていく女性
イザベルユペールの言葉少なく静かな表情で見せる演技の1.5時間、イザベルユペール満喫。

哲学者とやらは自分の感情も哲学で解決出来るのであろうか。
若隆景が不調なだけで生活のやる気が無くなるのも哲学したい。(相撲)
masacco

masaccoの感想・評価

-
富も定職も教養も美貌も(別居だが)愛する家族も持つ50代後半の女性の老いと孤独を描く。1人になって自由を謳歌するのだ、と若者と交流したりするも、その姿には寂寥感が漂う。たまには1人咽び泣いたりする。その一方でたくましさも感じるから不思議。
fmofmojimo

fmofmojimoの感想・評価

4.2
高校で哲学を教えるナタリーは、昔は研究や執筆をしていたが、いまでは卒業後哲学の道に進んだ教え子の成長に喜びを感じるようになっていた。同じく哲学教師の夫とハインツの間に、独立したふたりの子どもがおり、安定した生活を送っていた。しかしある日、夫から好きな人ができたから別れてほしいと告げられ、ナタリーの生活に変化が訪れる。

死ぬまで一緒だと思っていた

思わぬ形で「未来」の形が変わってしまったナタリーが、新しい「未来」を模索していく姿を、何も言わず、ただ客観的にナタリーを見つめる視線で見ていく。
人生しんどい事も山積みだけど、それをチャラにする幸せな事があるから生きてける…
主人公のオカンが爆イケだったなーー
特にヘアスタイルすき✴︎
映画館内での付きまとい本当腹立つの分かりみ!
私は諦めてそのまま寝ちゃったけど笑←危険

2022/09/09Amazon Prime Video*字幕
ゆーこ

ゆーこの感想・評価

4.0
人は本来孤独なもの。
孤独を感じたとき、自分は一人で生きているんだと実感する。
彼女の孤独に焦点が当たってるけど、悲しい表情はほとんど見せない。怒った時も他人に感情的にぶつけない。哲学の教師だけあって、知性が人間性に出ているステキな人物。
tsumumiki

tsumumikiの感想・評価

3.8
日常の風景、日常の会話がさりげなく心に落ちてくる。自然体のユベールが素敵だった。
原題の仏語はシンプルに「未来」、英題は「Things to come」なのに邦題になると余計なひと言「こんにちは」が付いてきてしまい、映画のイメージを損ねている。
takotako

takotakoの感想・評価

3.3
主人公が細くて綺麗だから成り立つ話
笑笑

さすがフランス映画、
なんてことないコーデもおしゃれに着こなしてました。

ヘアスタイルも素敵。

ただ、感情や行動には、なかなか、共感できなかった😊
ぼやきながらも、挑戦する主人公だが、
哲学者ならではの、保守的な考えがどーしても自分を変えられないのはなんだか納得だった。最初は利己的な主人公が嫌で、ご主人もうんざりだったんだろうか?なんて思ってしまったが、

そのくらいの強さがないとやってけないよねと思っちゃいました。
女性が強いのか?にしてもご主人大人しすぎる。。
大人しすぎるからこそ行動に起こしたんだろうなー。
つらい。
たしかに親の介護に、仕事に家事にと大変だろうけど。
助けてほしいって言えない主婦あるあるかな?


孫ができても、相変わらず子供の前でじいちゃんの悪口言って娘が泣くシーンは流石につらい。

最後の終わり方もふんわりしてて、これでいいのだー的感じでした。
女性ならではの逞しさ母親ならではの強さが
最後の最後にはホッとする
彼女のでてるミセスハリスパリへ行くもみないとって思っちゃいましたー
この歳からの人生再スタートってどうなんだろう。
まだまだ、そんな歳じゃないから考えても分からないけれど、わくわくするのかな。
選択肢が増えるのか減るのかどっちなんだろう。
きっと、その人によって違うのだろうけど、僕はどうなんだろう?どっちなんだろ?と思いながら彼女の人生を観てました。
 高校の哲学教師というあり方が好ましい。フランスには教科書の使用義務はない。だから、教師が自ら教材をつくるし、ナタリーのように、教科書をつくることも可能だ。彼女の授業は、ゆっくりと物事の根源的なところを考えさせようとするし、生徒も、それを受けとめて専門的なところを深めようとする。それで、大学にもパスできる。こうしたあり方をみると、哲学というものに対しての価値が、きちんと位置づいているようにみえる。フランスの知的資源に考えさせられる。
 教え子のファビアンが哲学を学び研究する幾人かの有志とともに、山の農場?で生活している。一昔前のコミューンのようだ。こんなことが可能なのだろうか。たくさんの哲学書に囲まれて果てしない会話をくり返す。こうした知的サロンから新しいものが生まれるに違いない。ナタリーが、すぐに帰ってしまうのもよくわかる。もう、自分は若くない。彼らとともに、新たなものをつくりだすことはできない。その絶望が描かれている。
 母親の介護、夫の浮気などなど、日々に追われながら、そして、何よりも、先の「絶望」を秘めながらも、淡々と、しかし、決然と老いに向かおうとする。それが人生だ。邦題「未来よ こんにちは」は、その意味で一理あるだろうが、しかし、心情的には、もう少し、肩の力を抜いて、「日々のうつろい」なんてどうだろう。イザベル・ユペールは、ほんとにいいな。
 アドルノなどフランクフルト学派は、まだしも、スラヴォイ ジジェクが、変わり者、異端?という感じなんだとがわかり、クスッとしてしまう。
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