良い意味でとても重い作品だった。あらすじに書いてある事の重複は避けるが、アナ雪のクリストフがサーミ人、と言えばイメージしやすいかもしれない。
差別や世界史、民俗について勉強になるのは勿論、決してサ…
このレビューはネタバレを含みます
スゥェーデン、デンマーク、ノルウェー、三カ国合作。
まず、わたしはサーミについて、いつだかの伊勢丹のクリスマスでビジュアルのイメージに起用されていた印象しかなかった。
ヨイクという詩をうたい、牧…
苦しいよな
自分の生まれる人種も身体も性別も家庭も選べない
生まれた後で自分で変わろうとしても変えられないことの方が圧倒的に多く、変えれたとしても周りがついてこれなかったり理解できないことは沢山ある…
このレビューはネタバレを含みます
この物語の何箇所かは監督の祖母の話だと後で読んだ。今でも少数民族に対する差別は根深く残っていると思うが、これがいつの時代か気になって調べてみると 1930年代の話だ。14歳ごろサーミの土地を離れ、6…
>>続きを読む生まれてくる環境が選べないこと。
自分に流れている血を選べないこと。
納得できない種族差別。
自分の自我と向き合ったとき、『サーミの血』に順応してその場で生きていくことのほうが堪え難かったんだろう…
違う人生を歩むと決めたとき、彼女はまだ幼かった。なので当時から自分のルーツに本当の意味で憎しみを持っていたとは考え難い。自分の決断がどれだけの人を傷つけるかも知らず、その上違う場所に行けば自分のルー…
>>続きを読む他者からの差別を免れるため家族を捨て生きた老女の話。
小数民族に対する無関心と偏見が痛々しく伝わってくる。1930年代から現代まで変わらない一貫した差別心は、主人公が老女になってもアイデンティティ…
(C)Sophia Olsson