メキシコ時代のブニュエルは面白いぞ 「乱暴者」
ブニュエルが目を向ける対象。
それが耽美的か、現実的か、神秘的か、衝撃的か、背徳的か、反宗教的か、あるいは超現実的か、不合理的か?
いえいえ結局「…
すげーシンプルでストレートな話なのにブニュエルらしいユーモアに溢れていて、おじいちゃんは愛くるしいし鶏や肉などのアイコンの使い方に演出の魅力が迸ってる。
文章にすればドラマとしてベタな話であるのに…
このレビューはネタバレを含みます
メロドラマでもあるしノワールでもある。
支配―被支配、貴―賎の関係が残酷に映る。
主人公の"乱暴者"が世話になった親父さんを殺すシーン、親父さんの頭を机の角に何度もぶつける音がかなり生々しい。
直…
借家から借主を追い出すために大家が雇った「乱暴者」が巻き起こす愛憎劇。
ブニュエルにしてはずいぶん普通にメロドラマしていた。同時に、アンドレスの父の描写にブニュエルらしさが炸裂していて笑ってしまう。…
初期の中でも、人気のある作品。
物語が非常にしっかりしていて、見事なノワール映画。
ブニュエル的な肉や鳥の存在がなにより、全く派手さはないがリアリズムも存在していて、かなり引き込まれる。
メタ的な描…
フォード「男の敵」のような、怪力で頭の弱い直情な大男が主人公の、小粒だが優れた作品。ノワール風味に加え2人の女を巡る恋愛劇が軸となっている。
「忘れられた人々」でも感じたが貧しい生活の中に突如現れる…
マーロン・ブランドがすかして、イキりながらバイクに乗っている映画ではない。あちらは「あばれもの」で、こちらは「らんぼうもの」。
その「乱暴者」が、低所得者の住民が住む集合住宅の「立ち退き屋」として地…