満州から母と引き揚げて来た桜田満州男は父の実家の桜田家に行くと、一足先に帰っていた父が1年前に自殺していたと知る。母は満州男と去ろうとするが、当主の一臣は満州男は跡取りだからと許さない。
▶︎葬式…
現代にも通底しうる痛烈な力を帯びていた。
いわば大日本帝国に至る日本において密接に結びつき、戦後も残存していたこの国固有の精神世界をこの時既に見抜いているその視座に驚くばかりである。
家父長制を端に…
「テルミチシス テルミチ」と、従兄の輝道の死を知らせる奇妙な電報を受け取った桜田満州男は、輝道のかつての恋人、律子とともに生まれ故郷の島へ向かう傍ら、自らの家系の忌まわしい歴史を振り返る。
桜田家の…
大島渚監督が冠婚葬祭という儀式を切り口に、家父長制が根強く残る地方の名門一族の忌まわしい歴史を通して、日本の戦後民主主義を批判的に総括した作品。
音楽は武満徹。(1971)
満洲事変の頃に満洲(現…
大島渚の映画を連続して見ていると。死者との対話を描く映画が多い事に気がつく。そして、本作は、冠婚葬祭を通して日本の家父長制を強烈に批判していく。「夏の妹」の様なディスカッションでなくある程度キャラ付…
>>続きを読む大局的には、国にさえ影響力を持つ有力な一族が滅亡するまでを描いた遠大な物語。
しかし核は男と女の「性(せい)と性(さが)」のどうしようもない物語。
正直、一度見ただけで映画に込められたものを全て…
いややっぱり衝撃的で、大島渚の才能がここでもいかんなく発揮されていますね。なんか独特で凄く不気味。純粋に当時の日本独特の家計を守るために子供の将来を犠牲にするとでも言うか、戦時中や戦後すぐの日本の姿…
>>続きを読む大島渚のクソ真面目さが集約されているのが今作で描かれた全く無意味な婚礼の儀であろう。1人で三々九度を行う「混乱した」姿になにかグッとくる。新郎のあからさまに悲しそうな顔なんなの、ウケた。警察官の姿で…
>>続きを読む大島渚プロダクション