私の中でかけがえのない映画。
キャストの演技力の高さ、自然な空気感の演出力、リアルさの追求、現代社会の問題に向き合った作品。
どのシーンを切り取っても、心に突き刺さるような緊迫した雰囲気を演出してお…
唯一見れていなかった是枝さんの作品。
とんでもない作品だった。
宗教団体は『孤独』から誕生してしまうのかもしれない。
少なくとも、この作品内ではそう描かれていた。
孤独の鳥の話、女性が先生の話をし…
カルト教団「真理の箱舟」が無差別殺人を起こし、その5人の実行犯が教団の手で殺害され、教祖も自殺した事件から3年後の夏の話。
遺族という言葉を聞くと大抵は被害者遺族を連想するが、今回は加害者遺族…
万引き家族がパルムドールを受賞し、地下鉄サリンの死刑が執行されたタイミングでこの映画と巡り合ったことに何らかの必然性を感じずにはいられなかった。
台詞や演技ではなく役者の感性やコミュニケーションに…
カルト教団による無差別殺人事件の、加害者遺族と元信者が、偶発的事象により、ある小屋で一晩共に過ごす話。会話にならない様な言葉や、懐古により表出していく、各々の家族像と組織。家族って何なのか、彼等はそ…
>>続きを読む2018年3月鑑賞。
物語にどれだけ引き込ませるかについてこの作品にはとても尊敬させられる。
目の前で起こっている物語が抱える主題について、みている自分にとって身に迫る切実な問題についてのことだ…
このレビューはネタバレを含みます
「幻の光」「ワンダフルライフ」に続く、是枝裕行の第3作目は、現代日本を象徴するような事件であったオウムの教団側から見た内容である。
頼りになるものを求めている状況は、教団に入る、入らないに関わらずに…
つい最近観た「月子」と何処と無く面影が似てると思ったら撮影監督が同じ山崎裕。是枝初期作品や西川美和の作品なんかにも登場するカメラマンだ。この人が撮る映像には〈生(なま・せい)〉が鮮明に映し出されるこ…
>>続きを読むとてもよかった。
自分と他者の距離の話なのに、その向こうに社会が垣間見えた。
手持ちカメラのブレの向こうに、答えがない会話の向こうに、壊れていった思い出の向こうに、どうしようもなくなった誰かとの…