1957『美しきセルジュ(Le Beau Serge)』
ヌーベルバーグと聞いて大多数の人はゴダールやトリュフォーを思い出すが、シャブロルを一番に挙げる人は先ず居ない。
カイエ派の中心人物の一人であ…
村が主人公
池は汚く濁り、土地は岩の上に建つ。
無気力で信仰心も失った村人たち。
神父すら導き信仰を守る力がわたしにはないのだと嘆く。いくら働いても貧乏なのに、働くこと以外することもない。逃げられず…
なんで助監督経験も無いズブの素人同然の青年がこれを撮れるのか理解に苦しむ、天才の二文字で片づけられても困る。先日観た『血の婚礼』でも「何故この土地を離れなかったのか?」との問いかけがあったが、デビュ…
>>続きを読む舗装もままならない寒村にむかう道路をバスがやってくる。
フランソワは病気の療養のため12年ぶりに故郷へ帰ってきた。
バスを降りると旧友が出迎えてくれる。
ふと視線を街の通りへ移すと同じく旧友のセ…
クロード・シャブロル監督作品。
肺病療養のため故郷の村に帰ってきたフランソワ。友人セルジュはかつて明るい男だったが、今は酒浸りで落ちぶれて、くさっている。落ちぶれたセルジュをフランソワが何とか救おう…
これまでシャブロルを数本観たのだけれどどうにもつかみ所がなく、初期の代表作といわれる『いとこ同士』にいたってはまったくというほどはまれなかった。だけどこのデビュー作は観なければと思っていた。ヌーヴェ…
>>続きを読む「ヌーヴェル・ヴァーグの発火点」ーと評価される映像作家クロード・シャブロルの長編処女作。
ヌーヴェル・ヴァーグの初期作品といえばトリュフォーの『大人は判ってくれない(1959)』やゴダールの『勝手に…