極端な俯瞰や遠景の長回しが多用されており、焦点の定まらない無機質なカメラが村社会の残酷さ、醜悪さ、不気味さを直接届けてくる。舞台は本家と分家とから成る、全員が血縁の農村部落(「部落」というセリフがあ…
>>続きを読む黒人捕虜をとある山村で「飼育」する話。大江健三郎も大島渚も何でもすぐ観られる便利な世の中になったものだが、“サブスクや 昭和は遠くなりにけり”だな。こんな暗く惨めな敗戦処理映画、他の人は観なきゃ観な…
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村人みんなでアメリカ兵を隠すんですよ、掘った穴に棺を埋めて、それに子ども、大人構わずみんな素手で土をかけて。まるで初めからアメリカ兵なんか村に出現していなかったように、みんなで。そして、その直後に告…
>>続きを読む終戦間際、墜落して生捕りされた黒人米兵を監禁する信州山村の右往左往を描いた大島渚作品。大宝(株)聞きなれない配給会社だがわずか6本配給して倒産した新東宝からの分社した会社らしい。山間部落民にとって初…
>>続きを読む子どもが見ている前でどうしてこんなにも人間は最悪なんだ、と思う。いつの時代に生まれても子どもはこうやって燃やされていくのなら、いつか私もこんな大人になるのかもしれない。だったら、子どもを産まないこと…
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戦時中にアメリカの飛行機が撃墜され、森の奥の谷間の村に黒人兵が落下傘で降りてくる。山狩りで捕らえた黒人兵をどう処置するのか、県の指令がくるまでの間、村人たちは地主の納屋で黒人兵を「飼育」することにな…
>>続きを読む1945年/夏/日本、獣用の罠にかかった黒人米兵を田舎の集落が発見し、小屋で飼育することになる。その後、村人同士のいざこざから生まれた鬱憤が次第に捕虜に向けられるようになり、やがて事件が起こる。事件…
>>続きを読むなんとも後味の悪い、暗い話だが、戦争による人々の狂気や閉塞感を生々しく描いている。
無知や無教養による差別や偏見は、いつの時代にもどんな場所にも、程度の差こそあれ存在する。
米兵を逃がそうとした少年…
大島渚プロダクション