名前もない一兵士の物語
戦争の無慈悲を描き反戦をテーマに持っているが
そこには小さなロマンスやコメディが散りばめられており
センスを感じる音楽や語りなどもあって映画としての完成度の高さ素晴らしい。
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このレビューはネタバレを含みます
人から豚へ、そして豚から神へ。
ある特攻隊員の喜劇と悲劇。
基本的にはコメディ寄りのバランス。
あいつの実直さ故に巻き起こる笑いと時に溢れる優しさ。
決して馬鹿にはせず、人間魚雷となっていったあい…
岡本喜八監督・脚本によるこれもれっきとした反戦映画。監督自身の戦争体験を素にしていながら、とってもシュールでシニカル。
ジャケ写を見ていたら、もうアレにしか見えなくて、えっと、アレですよね?コレ。…
岡本喜八の『肉弾』 (1968) を見た。ATG制作などの60~70年代のラディカルな日本映画の様々なタイトルが何かの理由で2月中旬にUNEXTから落とされたので、その前に頑張って多く見ようとした。…
>>続きを読む「牛から豚になり豚から人間にかえろうとおもったら一足飛びに神さまになっちまった。それだけのはなしだ。たいしたことはない。」たいしたことではない。それだけのはなしだ。これは呪いの言葉かまじないか。
ひ…
爛々と輝く"あいつ"の目が印象的だった。若者たちで溢れかえるビーチにドラム缶の中で、燃えカスのようになってしまったメガネの白骨。"あいつ"の目には今なにが映ってるのか。戦争が終わったことで大事な何か…
>>続きを読むここまで滑稽で皮肉に満ちた内容は、戦争体験者でなければ描けない作品かと思います。
一兵卒、ごくごく普通の若者の命が使い捨てにされるという恐ろしく残酷な現実と、
その時代を生きるしかない庶民たち。
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