同じくブレッソンの『スリ』もそうだったと記憶しているが、人ではなく動作だけを淡々と写しとって繋げていく(首から上を写さない)。演技も同じで、演者はみな生気のない棒読みで与えられた台詞を口にし、指示さ…
>>続きを読む『愛、ゆえに』
極力無駄を排した、と言うより、人の業の深さを浮き上がらせる為に徹底した結果のこの演出。この演出があまりに素晴らしい為、他の方のレビューを見るとそこを語るものが多いようです。それは、…
傑作
悪意とは感情ではなくもはや物質として人を渡り歩いていく。
その間にそれぞれの悪意を含み膨らんでいく。
物語の主人公になるべく少年の悪意により物語の犠牲となった人たちを描いていく。
その悪意の行…
【ブレッソンが辿り着いた省略の極致】
ジャケットがこの映画のすべてを表している。
2つの手によって血に染まった偽札が握られている。よく見ると、手は両方とも右手。二者間で罪が成立する瞬間をおさえている…
大傑作
演出法として徹底的なのはどこまでも「非情」であるということ。
誰も叫ばず、笑いもせず、嘆かない。
叙情皆無。
検閲官が手紙を開いて内容を観客に知らせるという面白い演出を取っているが、本人が…
極限にまで虚飾や無駄を削ぎ落とし、この上なく洗練された映画
音楽はほぼ皆無、抑制された台詞、単純な画面設計、俳優は使わず素人を起用
それでいて一貫して保たれる緊張感、飽きることなく釘付けにされる約9…
マジでヤバい。心の底から震えた。
ブレッソン監督の妥協なき徹底したシネマトグラフの削ぎに削ぎ落とされた個性、1で100伝えるくらいの行間が観客の想像を駆り立て個々の脳内で完成させてしまう完璧な簡潔…
評論家の佐々木敦は「何も写ってない、何も語ってないのが映画の理想」であると北野武の映画評論に書いた。すごくおもしろいなと思った。実際芸人で「しゃべり」を武器にしてきたはずの北野武が監督デビュー作で行…
>>続きを読む