有名史実だが、本当にクライマックス以外ほぼ会話で終わる。最後の時間の流れと、この仕組まれた茶番に結末を知りながらも
憤りを感じる。英国の敵だらけの中で、唯一の味方である者が出来ることの無力さ。
目配…
〈会話と足元で構築するジャンヌ・ダルクの最期〉
ジャンヌ・ダルクにまつわる希少な記録とされるルアンの裁判台帳を叩き台にしたロベール・ブレッソン作品。
『抵抗』『スリ』を経たブレッソンは、本作…
『田舎司祭の日記』『少女ムシェット』などのロベールブレッソン監督によるフランス映画。キャストはフロランス・カレ、ジャン=クロード・フルーノ、ロジェ・オーラなどなど
ジャンヌ・ダルク裁判の第一回の論…
銀鼠色の画面はフロランス・ドゥレの固く美しい顔貌をなぞり、石でできた監禁部屋と裁判の場とを往き来するだけの息苦しさを冷淡に包む。61分という短さがまた強烈。
カール・Th・ドライヤー『裁かるゝジャン…
[ジャンヌは果たして聖女だったのか] 80点
ジャンヌ・ダルク映画なるジャンルが出来そうなほど、彼女を描いた作品は数多くあるわけで、その多くが戦いも描いている反面、最も有名なドライヤー版とブレッソ…
実際のジャンヌ・ダルクの裁判記録にもとづく、禁欲的で静かな作品。
カール・Th・ドライアーの同種の映画がある種の表現主義的な激しさを持っているのにたいして、こちらはあくまで淡々とした「言葉」のつ…
ジャンヌダルクの異端裁判を淡々と、そして禁欲的ともとれる制限されたアングルの中に留めることによって、緊張感を炙り出したような演出にゾッとする。
シルエットで映る鳩が象徴するものとして、やはりジャンヌ…