このレビューはネタバレを含みます
物語構造がとてもシンプル。主人公がいて、その周りの人と環境があって、それに心動かされて、選択をしていく、かたち。それだけ、多くの人が共感しうる主人公だったんだろうなと思う。「幸福」について「女の」っ…
>>続きを読む客が何泊かしたら米が足りるか心配するシーンがすばら。それだけ苦しいのだ。頼りないけど話し方が一定の飾らない夫がかっこよかった。
大阪での貧乏でマンネリ化した結婚生活に疲れた妻は東京の家族のもとに帰…
所帯を持った夫婦は一生心の探り合いをするのかな?...。
(仮に)くっついては離れくっついては離れでも、いいのかもしれない...。
生活する中でのふとした表情にその人の本心が隠れていることを成瀬巳…
小津作品では原節子って張り付いた笑顔のままでなんとなく棒だなと思っていたけれど、今作は小津作品では見たことがなかった悲しみを携えた表情や思い詰めた笑顔の演技が真に迫っていて、こんなに演技できたんだ!…
>>続きを読むあの美しき原節子が夫といちゃつく
姪に嫉妬し、時折醜く顔をゆがめる様を
映し出す成瀬巳喜男は意地悪だな~なんて思いながら、
美男美女で傍から幸せそうに見える結婚生活も
数年経てばなんてことなく言葉は…
成瀬巳喜男初鑑賞。
傑作!無言の目線のやり取りや小道具の扱いなどで言葉を用いずに心情表現するという映画的語り口に興奮!台詞も説明的な心情吐露ではなく、表情や行間にニュアンスが込められている。原節子の…
『無限な宇宙の廣さのなかに
人間の哀れな営々としたいとなみが
渡士はたまらなく好きなのだ』
みんなはわたしを「幸せそう」という。わたしは幸せなのだろうか。どこかに転がっていた 幸せ を、わたしは見…