ある結婚の風景の作品情報・感想・評価 - 6ページ目

ある結婚の風景1974年製作の映画)

SCENER UR ETT AKTENSKAP

上映日:1981年03月07日

製作国:

上映時間:293分

ジャンル:

3.9

「ある結婚の風景」に投稿された感想・評価

tapes201

tapes201の感想・評価

5.0
‪完全版。最後の7分。孤独、夢魔、静寂を切り裂く汽笛の音。眩暈、茫然。

"人間はただ運命に身を委ねるしかないの? "
"そう思う。"
"もう手遅れなの? "
"ああ。"
Machy

Machyの感想・評価

3.0
面白いかどうかと映画の深さは違うし、同調できるか、考えることができるかも各々違うので、ベルイマンだからといって観なくてもいいような気がする。
OASIS

OASISの感想・評価

3.6

このレビューはネタバレを含みます

一組の夫婦の結婚生活や別れ、再会等を描いた映画。
監督は「野いちご」等のイングマール・ベルイマン。

各50分の6話からなるTVシリーズとして企画されたものを映画として制作した作品。
ドラマとして見ると比較的短い方ではあるが、一本の映画としては5時間という超長尺。
付き合いが長くなる分夫婦への思い入れも深くなってくるが、二人の対話から見える男女関係の煩わしさ、感情の起伏の激しさにかなりの疲労感を覚えた。

結婚10年目の心理学者ユーハンと弁護士のマリアンは、新聞社からの取材を受けて夫婦関係について語る。
二人の娘に囲まれて、金銭的にも苦労は無く生活に何の不満もない。
そんな、幸せで満たされているように見える家庭でも、そこに愛があると無いとではまた違って来る。
夫婦とは?そして愛とは?
形の見えない愛という存在を証明する為に、言葉を尽くして語り合う二人。
相手への思いやりや慈しみ、寛容さやユーモアは夫婦間には必要不可欠ではあるが、それが愛かと問われればまた別物でもある。
不確かだが頼らざるを得ない愛というものに徐々に不安を覚えて行った。

友人との食事会で、友人夫婦らが口論に発展したのをきっかけにユーハンとマリアンの中にも疑念が浮かび始める。
これから私達は永遠に一緒なのか?
友人夫婦のように、醜い言い争いをしなければならないのか?
確かに、共に同じ道を生きて行く存在としてぶつかり合う事は避けられないものであるし、何をするにしても二人で話し合って決め無くてはいけないというプロセスを踏む事になる訳で、これから先何十回、何百回もそんなやりとりをせねばならんのかと考えると全て放っぽり出して逃げ出したくなる気持ちも分からなくもない。

マリアンから3人目の子が出来たと報告されたユーハン。
選択を間違えたら取り返しがつかないと一旦は産むことを決心するが、過去の経験から中絶手術を受けると決断する。
家族計画をしっかり立てていた筈なのに、気の緩みで思いも寄らぬ事態になってしまうのも良くある話ではある。
一人目、二人目ならまだしも三人目ともなると「また子育ての日々がやって来るのか...」となるのも理解出来る。
ましてや歳も歳なだけに、前のようにスムーズには行かないという不安もあり、家族計画の大切さを思い知らされるのだった。

別れたり、くっ付いたり、再会して仲直り、しかし揉めてまた別れ、やはり元に戻るという複雑な関係を経た二人。
そんな彼らの行動原理を見ていると、どうやら根底にあるのは性生活の充実度なのだろうと思う。
関係が悪化する事を恐れて見ないフリをした結果更に状況が悪くなってしまう場合もあるので、求められれば応じる、そして今度は自らも求めるといった思いやりが必要なのだと感じる。
ベッドでの淡白さに嫌気が差したかと思えば、久しぶりに熱心な奉仕に身も心も満たされるといった、セックスによって多くの問題が引き起こされ、それと同時に解決出来てしまうような万能さがある。

セックスの問題をさて置いて疎かにしない事が夫婦間にとって重要だと、肝に銘じておこうと思う作品だった。
Wednesday

Wednesdayの感想・評価

4.0
ずっと観たかった〜〜
時間ができたので借りてきた!
50分×6部の映画。
観終わった時にある種エクスタシー感じた。

これテレビで放映されてたらしいけどキツイ。離婚率アップしたの納得。
ベルイマンとマリアン役の人、公認の不倫関係だったっていうのおもしろい。

「怒ったの?」って言葉が何度も出てきてたのと、「歩けないほど勃起してた」って言葉の印象がつよい。
会話と風景、どちらかにしか振り切れない監督だと思った。


5部がキツかったな。
もしだれかと同棲したり結婚するようなことがあったらもう一度観るよ。
300分ごちそうさまでした。



メモ、
無邪気さとパニック
じゅうたんの下を掃除する方法
ポーラ
涙の谷
無知な者たち
夜中のサマーハウスで
5時間ほぼ家の中で会話する夫婦のバストショット長回し、きゅうきゅうやん、って思ってたら、さらによるから笑った。こんな映画はじめて。愛とは。人生とは。みーんなわがままだし、女はたくましいなあ。
男と女が、決定的に別れてしまう。身も心も。
その有り様を、丹念に、ベルイマン的な理性と狂気の入り混じる聖なる眼差しで捉えた傑作。
正直ベルイマンの眼差しは怖い。。。
もう二度と修復不可能な愛、という点で、ゴダールの『軽蔑』を想った。

かつて愛していた人がもはや他人であるという事実。ひりつく演技のその先のリアルに、観客は心をかきむしられる。
A

Aの感想・評価

4.0
絨毯の下に隠した物は小まめに掃除するか、隠して隠して永遠に気付かないふりするしかない。

世の中の夫婦はどうやって結婚生活を過ごしているのか。経験がないのでわからないけれど、感じてる不安がまさに描かれていて、やっぱそうなるでしょ、っといった気持ち。こんなの耐えられない。でも、これがとっても面白い。結婚にはある意味鈍感であることも大事なのかもしれないな〜なんて考えてみたり。別れ際には絶対に嫌だったことは聞くことも答えることもしてはいけない!と思ったり。ちょっとした周囲の出来事をきっかけに瞬く間に崩壊していく生活。それは、きっとものすごいバランスによって保たれているのでしょう。

個人的には話も然ることながら、全話ともインテリアが素敵すぎて見ているだけでも幸せ。あと、パジャマ。こんなにパジャマのかわいい映画は観たことない。撮影場所をバックに読み上げるクレジットもすごく感じがいいし、時間も気持ちも大変だけど、是非もう一度観たい。

※ストーリー・インテリア・ファッション
Keiji

Keijiの感想・評価

4.3
結婚を通して平凡な夫婦を対話させ、女における男、男における女を炙り出そうとする300分。中盤、「男と女なので理解し合えるはずがない」にまで達し、絶望する。ただこれが真実であるとも同時に思う。最終的には互いにがらんどうの肉体が会話しているようにさえ見えてしまうのでマジで凄い。テレビで放送されていたと思うとぞっとする。
s

sの感想・評価

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ドラマであるオリジナル版
第一部「無邪気さとパニック」
第二部「じゅうたんの下を掃除する方法」
第三部「ポーラ」
第四部「涙の谷」
第五部「無知な者たち」
第六部「夜中のサマーハウスで」
トータル約5時間

エルランド・ヨセフソンが生理的にアウトという下地も相俟って、眉を顰めての観賞。
凄いモノを観てしまいました。個人的に今までで1番恐ろしい映画は「ブルー・バレンタイン」だったのですが(2番は「ファニー・ゲーム」)、この手の男女関係モノとして有名な「レボリューショナリー・ロード」や「ブルー・バレンタイン」や「ビフォア・シリーズ3部作」よりも時間をかけた作品です。それも極小の関係性に焦点を当てて、これでもか、と時間をかけた作品です。


ある種の地獄となりうる閉じた「夫婦」というリレーションシップだけに焦点を当てた作品です。正直ちょっとしたホラー演出やスプラッター作品よりも、恐ろしいと私は感じました。まぁ「ブルー・バレンタイン」ほどではありませんが、しかしそれは帰結先が違うからで、こちらの方がより恐ろしいとも言えますし・・・


1話50分くらいの6連ドラマの映画版、297分あります。まぁほぼ5時間ですが、これが5時間見た、という疲れは感じさせません。ものすごく緻密に積み上げられ、しかも結婚や同棲をした人であれば必ずどこかに共感出来るダイアローグがあります。というかこの映画は基本バストショットの対話劇で、しかも主要登場人物は2人です。各話に多少友人夫婦なり、インタビュワーなり、同僚なり、母親も出てきますが、90%くらい主人公の2人のどちらかが画面に映っていて、95%くらい議論を繰り返す室内劇です。


ユーハン(エルランド・ヨセフソン)は42歳で心理学研究所の助教授、寡黙でパイプを好む知性ある男です。マリアンヌ(リブ・ウルマン)は35歳で民法を扱う弁護士であり、2人の娘にも恵まれた善き母であります。そんな2人が結婚10年を迎え、マリアンヌの友人である雑誌のインタビュワーに、理想的夫婦として取材を受けています・・・というのが冒頭です。


この取材を受けているソファーに座った2人を映すショットを観て思い出したのが「恋人たちの予感」ロブ・ライナー監督作品です。そうか、この映画へのオマージュだったのか、と勝手に納得してしまいました。


というのはまぁ勝手な思い込みとしても、素晴らしく練り上げられた脚本、その非常に緻密な脚本を見事に演じきったエルランド・ヨセフソンとリブ・ウルマンの2人が凄過ぎます。こんなに表情の変わる、目で訴えられる、しわが動く事で受け手を深い虚無的な印象を与えるなんて本当に凄いです。というかこの脚本を演じられるだけで凄いです、なにしろ凄い長回しの連続なんです。


ネタバレは避けて、の感想ですがせめてタイトルだけネタバレ致します、というのも各話のタイトルが秀逸なんです。1話「無邪気さとパニック」2話「じゅうたんの下を掃除する方法」3話「ポーラ」4話「涙の谷」5話「無知な者たち」6話「夜中のサマーハウスで」とても詩的でもあり、観たい!と思わせる魅力に溢れています。


男性の傲慢さ、女性の衝動、相手を思いやるようでいて、実際は自己保身でしかない事、身体的接触を取引に使うなど、様々な心に刺さる言葉に溢れた作品です。


私の個人的な感想ですけれど、この極小の関係性を保っていく努力をお互いが払えないと(しかもその努力はきっと、相手にはっきり伝わる事はないんだろうなぁ)難しいですし、それでも人の心は移ろって行くものですよね。この放送後にスウェーデンの離婚率が急上昇したそうですが、なんかそれも分かる気がします。離婚はあまりよくない出来事かも知れないけれど、決して悪い選択肢では無いのではないか?とも思わせる映画でした。



「ブルーバレンタイン」や「アニー・ホール」や「ビフォア3部作」が好きな方に、夫婦関係がどういったものかを知りたい方、既に知っている方にオススメ致します。